よんばば つれづれ

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新緑に染まりながら

今日はユネスコの活動。市内の公共施設何か所かに私たち豊橋ユネスコ協会の作成した「豊橋公園戦争遺跡マップ」の補充分を届けて回った。

 

このマップは、豊橋公園内に残っていながら、市民からほとんど顧みられることもなくなっていた戦争関連の遺跡について、このままでは戦争の記憶もこれらの遺跡も風化していってしまうという危機感を感じて、会員たちが尽力して作り上げたものだ(私は新参なので作成当時は在籍していないけれど)。

 

なかには像の一部が失われているものもあって、その調査や歴史的背景などの調査に2年余をかけて、2010年の秋にこのパンフレットが完成した。

 

以来、市内の小中学校に配ったり、人の集まる公共の施設に設置していただいたりして、身近なところから戦争を知り、平和を考えてもらう手だてとするために活用してきている。

 

前にもこのブログで紹介したことがあるが、豊橋公園はその昔は吉田藩のお城のあったところで、明治以後は長く軍隊の宿舎や練兵場が置かれ、戦後は動物園、公園として整備された。現在は動物園は郊外に移転してしまったけれど、年季の入った大木も繁る緑豊かな市民の憩いの場所となっている。

 

今日パンフレットを届けた美術博物館はこの公園内にある。幸いなことに、今日は気持ちよく晴れて風もなく、実に爽快な天候となった。4月の陽光に輝く新緑がまばゆいばかりで、寿命も延びるような気分だった。

 

最後の届け先の市役所も公園の隣で、庁舎内の喫茶コーナーは公園の緑が借景になっている。目的を果たして、メンバーとそこでしばしコーヒーを飲みながらおしゃべりを楽しんだ。

 

普段でもユネスコのメンバーとは政治談議が多いが、いまは市議選の真っ最中なので、いやがうえにも話題は選挙や政治になる。けれども現実の政治は、私たちの思いとは裏腹な方向に向かうばかり。

 

自然はもったいないほど美しく、私たちを励ましてくれるけれど、人間の世界は問題だらけで、自分勝手な醜さにあふれている。ともするとため息ばかりで考えることを投げ出したくなる。本当に、流されていくほうがさぞかし楽だろう。

 

でも、でも、次の世代に今より少しはましな社会にして渡したい。戦後の焼け野原から確かに物質的には豊かになったけれど、地域社会も人の心もバラバラになってしまい、そのうえいまや大変な犠牲を払って手に入れた平和さえ危うくなっている。

 

わが子を戦地に送ったり、ひもじい思いをさせたりすることもなく、幸せな子育てをしてきた私たちの世代は、がんばって世の中のためにもうひと働きくらいしなければ、申し訳なくてあの世に行っても、戦争でご苦労なさった方々に顔向けができないと思う。

 

 

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 豊橋公園戦争遺跡マップ   ご当地ゆるキャラ「トヨッキー」がご案内!

 (内側に公園内のマップと、九つの遺跡の説明がある)