よんばば つれづれ

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明るい『離婚しようよ』 【追記あり】

アメリカドラマの『グッド・ドクター 名医の条件』のシリーズ4を優先的に見ていたため、まだ第5話までしか見ていないが、ネット上で評判のネットフリックスのドラマ『離婚しようよ』を楽しく見ている。『グッド・ドクター』を見終えたので、これから視聴に加速度がつくことだろう。

 

サイトの紹介には「気持ちは冷めきっているものの、2人の結婚により得をする権力者が大勢いるため、すぐには別れられない女優と政治家の夫婦。 そこで彼らは一致団結し、”離婚”という目標を実現すべく動き出す」とある。脚本は宮藤官九郎さんと大石静さんという異色の組み合わせだ。

 

文部科学大臣まで務めた父親の病死を受けて補欠選挙に立候補した東海林大志(松坂桃李、おバカな世襲議員を実にチャーミングに演じている)は、朝ドラ『巫女ちゃん』のヒロインを務め、いまや国民的女優であり妻にしたい女優ナンバーワンの妻黒澤ゆい(仲里依紗)の応援のおかげで当選できた。

 

「親の七光りに妻の七光りの、十四光り」と噂される、頼りない世襲議員の大志は、女子アナとの路上キスを週刊誌にスクープされ、夫婦仲は険悪になっている。ゆいは同じマンションの上の階に住む義母(竹下景子)に、「政治家の妻は、男を作ってガス抜きをしてもいいから離婚してはならぬ」と言われてしまう。

 

この「妻にしたい女優ナンバーワン」の黒澤ゆいの義母に、かつてそう呼ばれた竹下景子さんをキャスティングしているところも洒落ているのだけれど、この役どころを優等生の竹下さんは実に生真面目に演じていらして、あとほんの一息オーバーに演じたら、この作品の面白さがさらに増すのではないかと思われる。

 

この他、先代への恩返しのつもりで「あほ息子」に仕えている秘書早乙女に尾美としのりさん、大志側の弁護士に板谷由美さん、ゆい側の弁護士に古田新太さん、大志と対立する野党議員に山本耕史さんと、脇も魅力的な役者さんが揃っている。

 

また、ゆいが惹かれていく謎の男を演じているのが錦戸亮さんなのだが、久々に画面で見る錦戸さんは、長髪に髭のワイルドな風貌で強いインパクトを受けた。やはり同じように衝撃を受けた人が多かったようで、ネット上ではかなり話題になっているらしい。役者というのは不安定な仕事だけに間隔をあけるのは勇気を必要とするだろうが、あまり露出しすぎるのは魅力を損なうもとにもなるように思う。

 

今まで宮藤官九郎さんの作品はどうも私には合わないようで、途中で脱落してしまうことが多かったのだけれど、この作品では何回か声をあげて笑わせてもらった。しかし考えてみれば、中身の空っぽな世襲議員も総理の失言も、誇張しているわけではなくほとんど現実なのだと思うと、改めて私たちの暮らしている国の危なさに肌の泡立つ思いがする。

 

ちなみに、第3話には国会で追及を受けて窮した不破万作さん演じる総理が、「涙は流したが泣いてはいない」と口走り、結局それがもとで「泣いちゃった解散」となるエピソードが出てくる。悲しいことに、鋭く追及する野党もマスコミも、現実よりよほどマトモでさえある。

 

 

 

 

【追記】

オッチョコチョイがまたやってしまいました。

はやばやとスターを下さった方々、ありがとうございます。

新しいサイトの方に移動させましたが、

スターをいただいたことですし、こちらもこのまま残します(-_-;)