よんばば つれづれ

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秋の実りと心の栄養

ありがたいことに、あちこちからこの秋の実りをいただいている。柿・みかん・大根・里芋・・・。

 

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これは昨日いただいたもの。なかでも柿は、この豊橋が次郎柿の特産の地であることもあって、もういただくのも5度目くらいになる。今年はちょうど収穫どきに雹の被害に遭ったため、柿農家は大変な被害を被ったという。里芋は早速レンジでチンの簡単きぬかつぎにして、昨日の夕飯にいただいた。

 

昨日は地域の中学校の青少年健全育成会研修会に、民生委員として参加した。今回のテーマは「薬物乱用防止教室」で、三河ダルクで更生に励んでいる3人の男性が来て、自分たちの経験談を生徒に話してくれた。

 

三者ともに、友人などに誘われて初めは軽い好奇心で手を出し、どんな気分になるのかちょっと試すだけ、自分はちゃんとすぐやめられると思っていたと言う。それがだんだんより強い薬物を使うようになり、気が付けばクスリを手に入れることばかり考えているような生活になっていたそうで、今はダルクにいるので薬と縁を切っていられるけれど、常に監視してもらっていなければ、いつ元に戻ってしまうか分からない、薬物中毒とはそういう怖ろしいものだと話した。

 

生徒たちにとっては、関係機関の偉い方が来て話すよりも、自分たちに比較的年齢の近い話し手で、しかも実体験なので、より心に響いたのではないかと思う。この講演のあと、教室に戻って感想など話し合いを持つということだった。私たち大人のほうはこのあと会場を移して、地域の小中学校の先生方と情報交換会を持った。

 

今日の3人の話を聞いて、薬物と出合うまでの経緯は違っても、その根底に共通して、家庭における不安感や疎外感があったことを感じた。もしかしたら親御さんは子供をおろそかにしているつもりはなかったかもしれないが、相手にきちんと思いが伝わっていなければ、残念だがそれはないのと同じことになってしまう。

 

親になるということは、かくも責任の重いことである。無試験・無資格でなれてしまうのだけれど、人間は一人前になるまで長い時間を要し、何も分からないかのような早い段階ほど、赤ちゃんは周囲の影響を大きく受けている。親としての責任を十分自覚して子供を持ちたいし、社会はもっともっと子育て中の親に手を差し伸べるべきだと思う。

 

最近相次いでいるSNSなどを介した家出や誘拐事件も、同じような問題が事件の背景に横たわっているように思う。多感な年ごろの子供が、自分は周囲の人にとって大切な存在だという実感が持てずにいないか。また誘い出す側の人間も、心の中に空洞を抱えていそうで、社会がそこに目を向けない限り、当面の対策をしても、形を変えて問題は生まれ続けるように思う。

 

 

大人になればどうしてもさまざまな問題にぶつからないわけにはいかないだろうが、どうか、どの子も幸せな人生のスタートを切ってほしい。体の栄養も心の栄養も十分に得て、家庭でも社会でも愛され大切にされて、人生の土台がしっかり作られるようにと願う。

 

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「動物の赤ちゃん」まとめサイトより