よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

変形性股関節症で手術が必要と言われてしまった

お盆の休診明けの今日、お医者さん嫌いなんて言っていられず、整形外科を受診した。レントゲンを撮ってもらったら、右の股関節が明らかに左とは様子が違っていた。骨盤と大腿骨の接する部分の隙間(つまり股関節だが)が、右の方は正常な左の半分くらいに少なくなっていて、もうすぐにくっついてしまいそうな感じになっていた。

 

状態もひどいし、今の年齢を考えると、人工関節に取り換える手術を勧めると言われた。「なにしろまだ人生で一度も切ったことも縫ったことも・・・」と言うと、先生は「怖いですよね。紹介状はいつでも書くので、考えてみてください」と仰った。

 

でも、これは節制してよくなるとか、鍛えてよくなるというものではない。これから痛みがひどくなることはあっても、もう軽くはならないのだろう。筋肉をつけたり、マッサージで痛みを軽減したりするにしても。

 

いく昔か前なら、もう人生を終えていたであろう年齢なのだ。なのに、67歳の私は現代では平均余命でも24年ほどあり、「母なみ」なら30年あまりも生きねばならない。部品交換が必要になったということか。まだまだ自由に自分の足で歩いていたいが、一つ部品を交換したら、次々連鎖的に交換の必要が生じないだろうかと不安になる。いやその前に、ネットで検索して「〇〇の方法だと傷口何センチですむ」という表現におびえている自分がいる。

 

この先白内障の手術などということも出てくるだろうし、長生きの時代は己のうちの恐怖との闘いの時代のようだ。

 

 

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もう、こういう話題の時は、ドリームの能天気な寝顔にご登場願うに限る。

1年半前の『相棒』の「健全な家庭を守る会」

市民館から先日リクエストした本が届いているとの連絡をいただいたのだが、雨は降っているし足は痛いしで取りにも行けず、手持ち無沙汰でテレビをつけると、再放送の『相棒』(シーズン15 第13・14話 声なき者~突入~)をやっていた。

 

前後編の後編だったので詳しいストーリーは分からないが、少年が人質をとって籠城している話だ。籠城犯が途中で別な人間にすり替わっていて、どうやら必死でその犯人に成りすまそうとしている少年は、DVから逃げ出した母親と幼い妹を守ろうとしているらしい・・・というような内容だった。

 

DV夫がエリートのサラリーマンだか官僚というのはよくあることだけれど、その夫が所属しているのが「健全な家庭を守る会」という名称の団体で、その団体には政治家や省庁の上級官僚も多く加入していて、警察庁のエライさんもその一人で、事件に介入してくる展開になっていた。

 

その「健全な・・・」と称する会の主張は「妻は夫に従い、家庭を守り、子供を国家のために役立つ人間になるように育てろ」というものだった。あらら、近ごろあちこちで目にしているような・・・。

 

この頃あまり面白くなくなってしまったような気がして、このドラマを見ていなかったのだけれど、こんなに皮肉っぽいお話をやっていたとは!そういえば、このドラマはもともとかなり世相を反映し、権力に批判的なストーリーが多かった。

 

この回に対する感想を簡単にネットで検索した限りでは、この「健全な家庭を守る会」の主張を、いつの時代・・・と笑ったり現実味のないもののようにとらえているものが目に付いたが、自由民主党憲法草案を読んだり、ときどきマスコミをにぎわす日本会議に所属する人たちの発言を見たりすれば、目指すものがあまりに似ていて怖ろしいほどだ。

 

このシーズン15の13・14話は、去年の2月に放送されたものらしい。ちょうど森友問題がマスコミに浮上してきて、塚本幼稚園やら首相の名を冠した小学校が話題に上り、日本会議の目指す家庭像や教育像が一般の人々の目にも触れるようになったころではないだろうか。

 

製作の時間を考えれば、当然こうした問題が表面化する以前に脚本は書かれていたのだろうから、制作者(脚本:太田愛 監督:橋本一)は、教育基本法の改正や自民党改憲案等から、この国の行く末に不安を感じていたのかもしれない。

 

人気があり長く続いているこういうエンタメ作品で、こんなテーマを取り上げてくれていたとはと嬉しく思ったのだけれど、訴求力があったのはDVの方ばかりで、この自民憲法草案的家庭像の方は、時代錯誤で非現実的なものとしか見られなかったとすれば、とても残念だ。

 

間もなく三選され、改憲の発議をしようとしている人は、こういう家庭をつくることを国民に求めているというのに!

 

 

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すみません、あたしたちは避妊して室内飼いで、オカーサンにはなれませんでした。したがって国家に貢献する子孫も育てていないニャ。

 

 

どこまで罪深いオリンピック!

誘致そのものに巨額のお金が動いたのではないかとか、スタジアムの設計ではつまづき建設作業では死者を出し、ロゴマークは盗作問題で再募集・・・と、そもそものスタートから問題だらけの2020東京オリンピックだけれど、つい最近こんなニュースも知った。


sekaitabi.com

 

てっきり、緑豊かな日本を象徴するようなデザインが評価されて隈研吾さんの設計が選ばれたのだろうから、当然国産の木材を使うものと思っていたら、なんと国産より安くあげるため、ボルネオ島の森林を伐採して調達するのだそうだ。そしてそのことが現地住民の権利を侵害するため、たくさんの反対署名がドイツやスイスの日本大使館に届いているという。

 

アスリートファーストなどと言いながら猛暑の季節に開催し、大企業が利権に群がってぼろ儲けをするのに、ボランティアには自己責任のタダ働きを求め、手が足りなければ単位を餌に学生を徴用、輸送の混雑を緩和するため企業には五輪期間中休みを要求、さらに猛暑対策にもならない、くだらないサマータイムまで押し付けようとしている。

 

いったいどこまで迷惑を振りまけば気が済むのだろう。先進国とか経済大国とかは過去の物、もうほとんど衰退の未来しかないような国なのに、なぜか為政者と多くの国民の意識は発展途上国並み(と言ったらその対象国の方々に失礼だけれど)のアンバランスさだ。一部の気づいている人たちが騒いでいるけれど、マスコミも知ってか知らでか、あまりそうした声を取り上げない。いや、マスコミもぼろ儲けする側なのだから、口をつぐむわけか・・・。

 

ああ、再来年の夏の暑苦しさを思うとぞっとして一瞬背筋に冷たいものが走るが、せめてよその国まで、しかも弱い立場の人たちに、迷惑をかけないでもらいたい。

 

 

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お中元にいただいた「わかやまポンチ」。「和歌山県産梅の甘露煮、温州みかん、はっさく、若桃をジュレに閉じ込めた」そうで、美味しいかったけれど、自分で買っては、とても食べないと思う。

読みが甘かった・・・

今日はお盆の入り。お墓に行かなければ・・・と思い、いつものスーパーの生花売り場に出かけた。墓参のついでにランチを済ませて来られるように、10時半過ぎにお店に行ったのだけれど、もうすでに花の売り場はほとんど売り切れに近い状態だった。しまった。昨日の夕方に買っておくべきだった。

 

しかも、足の調子が悪く、ものの数分程度のそのスーパーまで歩くのが、とてもつらかった。花を買った後、タクシーを呼んで墓地まで行くつもりだったけれど、これではとてもそのあとランチなど楽しんでいられそうもない。

 

兄と両親には申し訳ないけれど、出直させてもらうことにする。明日はまた新しい花が入ることだろうし・・・。

 

それにしても、この炎天下。マッサージに行くにしろ、整形外科に行くにしろ、徒歩12、3分。タクシーを頼むには半端だし歩きたくはなし。なんとかもうしばらく我慢して、気候が良くなってからと思っていたのだけれど、先週の和室のお店での2時間余の会食がいけなかったのか、この一週間股関節からくる痛みがひどい。明日はもう少し良くなるといいのだけれど・・・。

 

 

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それぞれ百歳、九十歳まで生きた彼女たちにも、体の痛みってあったのだろうか・・・。

 

 

アクセント効果はいかに?

この春、お祝いのお返しとしてギフトカタログをいただいた。人生引き算の時代に入っていて、あまり欲しいものはないため、食べ物にしようか、体験にしようか、はたまた寄付を選択しようか・・・と迷っていた。

 

そのうち、気分転換してみたい気分になり、寝室に置いていた丸テーブルをキッチンに移動した。そうしたらそれに合わせて椅子が欲しくなった。今あるスツールでも合わないことはないけれど、ちょうどそのギフトカタログで面白い椅子を見つけた。我が家のインテリアは無難なナチュラルカラーが多いので、たまにはアクセントとして主張の強いものが一つくらいあってもいいかも知れないと思い、選んでみた。

 

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before                                              after

 

はて、どうだろうか。家具というものは、洋服のように試着してみるわけにいかないので、脳内イメージだけで決めねばならず、希望の葉書を送ってからもドキドキしていた。とてもいい!とまではいかなかったかもしれないが、変でもないようなので、良しとする。今まで我が家にはなかったタイプの家具だ。しばらくこれで楽しむことにしよう。

 

 

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ちょっと主張の強い椅子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨夜の『dele』がちょっと洒落てた話

気が重くなるタネは尽きないけれど、しばしお気楽なエンタメ話を。

 

先日掘り出し物かも・・・と紹介した『dele』を、2話・3話と楽しく見ている。昨日の(と言っても録画で今日見たのだが)第3話は、高橋源一郎(!)さんと余貴美子さんを軸に、1時間のドラマの中に何十年もの時間の流れを詰め込んだ、ひっそりと静かな雰囲気で、しみじみと胸に残る物語だった。

 

タイトルのあと流れた出演者に、「小橋賢児」とあったので驚いた。もうだいぶ前に役者は廃業し、『ちゅらさん』の続編にも出なかったように記憶しているが、またドラマに出演?と思い、どんな役を演じるのか楽しみに見ていたら、なんと指名手配犯のポスターの写真の人物としてのみの出演だった。

 

このドラマの主演の山田孝之くんは『ちゅらさん』の弟の恵達役(そういえば、今回のドラマでも彼の役名は「ケイ」)を演じ、その時小橋くんはちゅらさんの夫、つまり山田くんの義理のお兄さん役だった。また、今回のゲストの余貴美子さんも『ちゅらさん』では重要なバイプレーヤーだった。きっと、主役とゲスト出演の二人に合わせて、小橋くんにお願いをしたのだろう。粋な演出だった。

 

ちゅらさん』の続編と言えば、山田くんも途中から出演しなくなった。恵達役の山田くんはくっきりした目鼻立ちでとても可愛く、続編でまた見られるのを楽しみにしていたのに出演しなくて、ガッカリしたことを覚えている。おそらくもうその頃から、彼はただ可愛い恵達役が物足りなかったのではないかと私は思っている。その後は、もっぱらおかしな役ほど楽しげに演じているようにお見受けする。

 

とても人気があった『ちゅらさん』に途中から出なくなった二人が、時を経てこんな形で共演する場を作るなんて、やっぱり『dele』は洒落たドラマだ。これまでの三作はそれぞれかなり味わいの違う内容になっていた。これから先も、いったいどんな物語を、どんな顔ぶれで見せてくれるのか、楽しみにしたい。

 

 

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可愛らしかった恵達くん。

ちゅらさん』は、数少ない最後まで見通した朝ドラのひとつ。(画像はまとめサイトからお借りした)

 

 

何層もの入れ子構造の『後巷説百物語』京極夏彦著

地区市民館の書棚で見つけ、猛暑地獄を少しは涼しくしてくれるのではないかと借りてみた。

 

六つの話が収録されているのだけれど、非常に凝った作りになっていて、五重の入れ子構造のようになっている。最初の1ページには、江戸時代に刊行された奇談集『繪本百物語』の挿絵と文章が掲載されている。その物語を著者が書き直した文章が続き、次に舞台はこの作品の現在に当たる明治10年になり、そこで現実に起きた不可解な事件を、元南町奉行所見習い同心、現東京警視庁一等巡査の矢作剣之進が3人の友人たちに語り、彼らの意見や推理を聞く話になる。結局彼らの手にはあまり、かつて諸国の怪異譚を収集して歩いていたという薬研堀の一白翁と呼ばれる物知りの老人山岡百介の元を訪ね、翁の語る話を聞く。

 

かつても起きていた信じがたいような奇談を、現にその時・その場所に居合わせた人からつぶさに聞いたり、ときには翁自身が現場に居合わせたりした話を聞き、剣之進ら4人の若者は、この世には理のみで割り切れぬことが起こりうるのだと、翁の話に感心して帰るのだが・・・。このあと翁と暮らす若く美しい娘の鋭いつっこみに、隠しきれず翁が種明かしの話をする、という構造だ。

 

まず、時代や人物の設定が絶妙だ。絶対と思っていた幕府が倒れ、文明開化の嵐が吹き荒れて西洋の科学や理論がありがたがられる明治初期。4人の若者のうち、一人は前出の巡査、一人は徳川方の重臣だった父を持つ、西洋かぶれで洋装し科学や理屈を振り回す高等遊民。いま一人は小藩の江戸詰め藩士から貿易会社勤めとなり、もう一人は髷こそ落としたものの、いまだ武士の魂が抜けない警察の剣術指南役である。

 

この世に科学で説明のつかない不可思議などあり得ぬと思いながら、物知りの一白翁の話を聞けば、怪異の世界にからめとられてみたり・・・。明治の若者たちとともに読者も翻弄される。最後はきちんと決着がつくので、期待と違って怪談話で背筋がゾッと・・・ということにはならなかったが、つくづく恐ろしいのは生身の人間だということを改めて思わずにはいられない。

 

 

読んだ後で知ったのだが、この作品は『巷説百物語』『続巷説百物語』に次ぐシリーズ第三巻らしい。そしてこのあとさらに『前巷説百物語』『西巷説百物語』と刊行されている。まったく前知識なしに読んだけれど、なんら問題なく楽しむことができた。機会があれば、他の作品も読んでみようと思う。

 

 

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