よんばば つれづれ

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なかなか頼もしい若者たち

先月、市内のある小学校に私達豊橋ユネスコ協会で平和教育の出前授業に伺った時、授業を終えてからの校長先生との歓談の中で、青年部の学生たちが負の世界遺産で平和を考える出前授業を計画していることをお話しした。すると校長先生が関心を示してくださり、思いがけなく今学期中の実施が実現した。

それで、リハーサルを見て意見を言ってほしいという青年部からの依頼があり、今日出前授業経験組のひとりとして参加した。

世界遺産の種類(文化、自然、複合)や意義について簡単に説明した後、負の遺産もあることを紹介し、代表的なアウシュビッツ収容所、原爆ドーム、ゴレ島を上げ、その中の原爆ドームについて考えていく内容になっている。


私たちの出前授業を手伝う経験の中から、学生たちが自発的にこの「負の世界遺産から平和の大切さを考える出前授業」を発想し、青年部の集まりで内容を検討し、練習も重ね、実施してみたいと提案してきた。意欲は大いに買うけれども、実現は簡単ではないと私たちは思っていた。と言うのは、学校側の年間スケジュールがいっぱい詰まっていて、途中で新たな出前授業を受けることが難しいことを、経験で痛いほど知っていたからだ。

だからダメでもともと、来年度させてもらえればラッキー・・・くらいの気持ちで紹介したところ、思いがけなくトントンと実現の運びとなった。今いる青年部の学生さんたちはユネスコ活動にとても熱心に取り組んできた。全員3年生であるため、この春からは就職活動で忙しくなってしまう。「人の心の中に平和のとりでを築く」というユネスコの最も大切な理念に燃えて、真剣に取り組んできたので、神様がご褒美として彼らに発表のチャンスを与えてくれたのかも知れない。

来月の2日が本番で、私達も応援で参加する。なんとか良い経験にして、自分たちの活動の財産を後輩たちに引き継いでほしいと思う。もっかのところ3年生ばかりなので、これまでの活動の成果を無駄にしないためにも、後輩のメンバーを是非とも勧誘してほしいと願っている。


それにしても、一見まるきり「今時の若者」で戦争だの平和だのという重いことなど関心なさそうに見える女の子が、真剣にそうしたことを考えていて、「ほかの人にも関心を持ってもらいたい、考えてもらいたいと思っていた」と言うのを聞いて、とても嬉しく頼もしく思った。


昨日の「クローズアップ現代」のヘイトスピーチ問題に対する若者たちの反応も、非常に健全かつ他者への思いやりにあふれる意見が多いようで、つくづくしっかりすべきはいい年をした大人たちの方だと思う。