よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

四谷千枚田、設楽ダムサイト他見学

昨日はユネスコの仲間と設楽方面に出かけた。新城の四谷千枚田、田峯小学校、設楽ダムのダム湖底に沈む地域などを見学するためだ。

 

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少し曇っていたので、と言うより私の腕のせいでしょうが、ボンヤリしていて申し訳ない。ちょうど黄金色の棚田。私たち以外にも何組か見物の人たちが来ていた。

 

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たまに見物で訪れる者には美しい日本の山村風景で心が洗われるようだが、ここで暮らすことは現代でもやはり大変なことだろうと想像される。

 

 

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田峯小学校の玄関。現在児童は10人とのこと。懐かしい二宮金次郎像も立っている。

 

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日曜日なので中には入れず、窓越しに撮影した教室内。児童の机は3つ。

 

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物語世界に迷い込んだよう・・・。

 

 

次に向かったのは田峯観音。田峯は田楽や歌舞伎が有名だ。境内にある奉納歌舞伎(地狂言)舞台は1863年に建てられたもので、農村歌舞伎の資料としても貴重なものだそうだ。茅葺の屋根をふき替えるにも何千万円とかかるそうで、正面はきれいにふき替えられたばかりだけれど、横に回ると苔むしていて、こちらはまた資金のメドがついてからとか。小さな集落で、こうした有形無形の文化財を伝えていく努力には頭が下がる。

 

 

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側面の屋根は見事に苔むしている。

 

田楽と歌舞伎の上演は毎年2月11日、12日。

 

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同じく田峯観音境内の楽堂の天井画。四方にかかる奉納画や絵馬も趣がある。

 

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この後、観音の駐車場わきの売店にてお昼の休憩。今回のツアーを主催したメンバーが予約を入れておいてくれたので、ちょうど時分どきで結構賑わっていたけれど席はしっかり確保できた。

 

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全員「五平餅定食」を選択。これで450円という安さ!お椀の中は、はみ出しそうなほど大きい、モッチリおいしいお麩のお吸い物。

 

大きな五平餅でおなかいっぱい。でも、メンバーの一人が売店で買った八丁味噌羊羹を、食堂の方から包丁をお借りして切り分けてくれたので、デザート代わりに別腹へ。お腹も休憩も充分で次の目的地、奥三河郷土館へ。

 

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郷土館入り口に置かれている、廃線となった田口線の車両。中もレトロ感いっぱい。

 

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郷土館入り口。建物の見た目はあまり大きい感じはしないのだけれど、中に入ってみると、生物(小さな昆虫から哺乳類まで)、鉱物、化石、縄文式土器から戦時中の品々まで、自然資料、考古資料、歴史関係資料(旧田口鉄道関係を含む)、民俗資料と驚くほど多岐にわたる収蔵物が展示されている。

 

この膨大な収蔵品を、ダム建設に伴う移転のため引っ越しさせなければならないのが、ここの関係者の頭痛の種となっているらしい。へたをすると、この機にかなり処分されてしまいかねない。確かにたくさんあるだけに玉石混交の感もあるので、まちがっても貴重なものを捨ててしまわないようにしてもらいたいものだ。

 

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土雛、土人形だけでもこの通り。これは全体の五分の一ほど。この部屋いっぱいこの調子で並んでいる。

 

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この写真の正面、手前の山の切れたあたりにダムができるのだそうだ。縄文の遺跡が数えきれないほど点在し、この緑豊かでせせらぎ(右側の下方には川が流れている)の美しい地域が、すべてダムの湖底に沈むのだそうだ。そんなにしてまで水が必要なのかと聞くと、ツアーの企画者が言うには「下流の地域で、農業用水が何十年に一度くらい不足する」のだとか。

 

美しい自然と大切に守り伝えられてきた豊かな文化を堪能した充実の一日だったけれど、緑を切り裂いてそびえる建設中の高速道路のコンクリートの高架や、重機が山を削り取る風景、たくさんの人々の長い営みを水の底に沈めて作るダム計画などのことが、のどに刺さった小骨のように私の気持ちを暗くする。

 

この小さな国土にこれ以上人工物を作るのはやめて、今あるものに手を入れたり、より自然に負担の少ない新しいシステムに交換したりするのにとどめて暮らしていくことはできないのだろうか。

 

今朝は阿蘇山の噴火のニュース。

人類よ、驕れるなかれ!と自然が言っているように思えてならない。

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