よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

阪急電車に乗ってみたくなりました

阪急電車片道15分の奇跡』を見ました。心の温まるとってもいい作品でした。志のあるスタッフが集まれば、こんなにもいい作品が作れるんですね。花嫁のような姿で電車に乗る中谷美紀さんを除けば、それほど特別なことも起きる訳ではないのですが、無駄なシーンは何もないと言うくらい引き締まっていました。

「特別なこと」と言えば、あのように通りすがりの人同士が関わりあうことが、現代では特別なことなのかもしれません。言いがかりをつけたり、暴力を振るうといったマイナスの関わり方でなく・・・。それとも関西の方ではそんなに珍しくはないのでしょうか。

白いドレスにティアラと言う姿で、電車の入り口にたたずむ女性に声を掛ける年配の女性。ただ事ではないと察し、適切な助言をすることで、もしかしたらその後の人生を投げやりに生きたかもしれない彼女を救います。そして池に投げた小石の波紋のように少しずつ周りに影響が広がっていく。

芦田愛菜ちゃんの祖母であるその老婦人を演じた宮本信子さんがさすがの存在感でした。孫にもひとつひとつ愛情ある厳しさで対し、電車で接する赤の他人にも温かさと毅然とした厳しさで対する。温かさ優しさはもちろんですが、厳しさと言うのも「愛」なのですね。責任はない、関係ない、と思ってしまえば人間は無関心でいられます。わざわざ大変な思いをして憎まれることを言う必要はありません。

世の中の核となるのはやはり人生の先輩である年配者なのだと、改めて責任の重さを感じました。今の社会の問題点は、その年配者たちがかなり情けない状態になっていることでしょう。私もがんばってあの宮本信子さんが演じたような、凛としたおばあちゃんになりものです。