よんばば つれづれ

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昔の乙女が乙女沢遊歩道を歩く

昨日から書いている、この3日、4日の一泊温泉旅の話、お酒や料理の話をお待ちの方も多いことだろうが、まだまだ飲むには日が高い。

 

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これは私が夕食時に飲んだ「蓬莱泉」の関谷醸造さん(HPより)。設楽にある酒造だ。

 

同じくこの酒蔵が出している人気の純米大吟醸「空(くう)」と「美」。以前同じ職場で働いていた若い女性(娘のような年齢の、同期の子)がこの「空」好きで、持参してきてくれて賑やかに飲んだことがあった。今回の宿にももちろん「空」があったけれど、味の分からない私が一人で飲むにはちともったいなく、却下。

f:id:yonnbaba:20170405151907j:plain通販サイトより

 

さて、お酒の話は一時置いて、私が目的地の湯谷温泉駅に到着したのは昼過ぎ。チェックインは3時なのでまだたっぷり時間がある。昼食をとって、その後しばらく周辺を散策することにした。

 

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しばらく行くと、立派な桜の大木の脇に何やら看板。

 

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なになに、「乙女沢遊歩道」。散策に持ってこいだとこの遊歩道へ。

 

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でも、踏切の向こうに口を開ける遊歩道の入り口は昼なお暗い、という感じでコワイ。

 

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入口まで行くとたくさんのスミレが咲いていて、そのスミレたちに励まされるような気がして、行ってみることにした。

 

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木漏れ日と美しく苔むした世界。写真の腕が良ければいいのだけれど・・・。

 

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沢にそって700メートルほど歩くと、遊歩道の終点「不動滝」に到着。落差10メートルくらいはありそうだ。

 

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お不動様が祀られている。

 

往復小一時間。人っ子一人いない、木々と水と鳥の声だけの世界だった。ああ、一か所何かを踏みつけてしまったかと思う「ギュッ」という声がして、思わず足を止めた。耳を澄ますと、「ギュッ、ピュル、ヒュッ・・・」というような、不思議でかすかな声がしている。どうも沢から聞こえてくるようなのでカエルかと思うが、まるで聞いたことの無い鳴き方だった。スマホで録音してみたが、耳をくっつけてやっと聞こえるほどのかそけき声。未だ解明できず。

 

静寂を楽しむいっぽう、突然怖い人が出現したら(サスペンスドラマの見すぎ)・・・とちょっぴりドキドキもしながら歩き続け、やっと最初の踏切のところに戻った時にはほっと肩から力が抜けた。

 

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しきりにトンビが水面すれすれに降りて来ていた。魚を狙っているのだろう。水面を叩く瞬間はうまく撮れなかった。

 

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宿に向かう途中、ほかのお宿の入り口でなぜか、かばさんが日向ぼっこ。この日はこれで、はづ別館にチェックイン。

 

 

 

 

飯田線に乗って一泊温泉旅行!

 

その昔、東京に嫁いだ(11歳違いの姉は私が小学校5年生のとき結婚)姉が案内してくれるファッショナブルな街や美味しい食べ物が楽しみで、連休があるとよく姉の家まで一人で出かけた。やがて遠距離恋愛のデートが主目的となり、姉の家はほとんど宿泊場所に過ぎなくなったけれど。

 

青森に住んでいた時には、肺がんのステージ4が見つかった父を見舞うため、一人でドキドキしながら、東京を経由して名古屋の癌センターまで行った。豊橋に戻ってからは、音訳ボランティアの受講のための上京とか、信州の息子の家の訪問などは一人でしたけれど、純粋な旅行は生まれてこの方一人でしたことがない私だ。

 

ところがついに一人旅をした。先日までバーチャルで楽しんでいたものを実行したのだ。ほんの近場の温泉まで、たった一泊のミニ旅行ではあるが。

 

乗ったのは、豊橋から出ている飯田線。秘境線として、鉄道ファンの間では有名な路線らしい。このあたりの人間にとっては生活路線として馴染んでいるので、あまり「秘境線」という認識はないが、遠くからわざわざこの鉄道に乗るために来る人もいる。

 

今回私が向かったのは、その「秘境線」としては入り口あたりであろうと思われる、湯谷温泉だ。

 

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湯谷温泉駅を岡谷に向かって離れていくJR飯田線。3両編成。乗り降りの時、ドアは乗客がボタンで開閉する。

 

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途中にある長篠城駅の可愛い駅舎。天正3年武田勝頼の攻撃を受け、激しい戦いのあった場所として名を遺す。特急を使えば40分ほどなのだけれど、あえて1時間半近くかかる各駅停車を利用した。この駅は特急や快速は止まらない。

 

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湯谷温泉の駅舎。今は無人駅となって駅舎は閉ざされ、乗客は直接ホームへ出入りする。

 

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駅を出ると細い道をはさんですぐ、私の投宿した「はづ別館」がある。

 

 

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部屋の窓からの眺め。渓流の音で眠れない人には耳栓の貸し出しがある。

 

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大浴場、たった一人で貸し切り! 食事の前に入って、夜もう一回と思っていたのだけれど、地元の名酒「蓬莱泉」一合で酔ってしまい、果たせず。

 

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古い建物で地震などはちょっと心配だけれど、風情はある。

 

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露天風呂。大浴場と露天風呂は時間で男女の使用が分けられる。これは今朝。またしても貸し切り、ぜいたく~。

 

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露天風呂の、風情ある脱衣室。

 

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大浴場の方は脱衣篭だったが、こちらは脱衣「箱」。こんなの初めて見た。

 

時間にすれば正味30時間ほどの旅だったけれど、非日常の時間はゆっくり進み、なんだか何日も違う世界にいたような気がする。久々に味わう「浦島太郎状態」。今日は主に鉄道と宿泊施設関係で終わる。

 

 

 

 

輝いて生きる人

昨年秋に放送されたとき見過ごしてしまったが、再放送があったので見ることができた。絵本作家甲斐信枝さんを追ったドキュメンタリー『足元の小宇宙』だ。

 

www.nhk.or.jp

 

甲斐さんは、雑草のことを「このヒト」とか「あいつ」「こいつら」などと呼ぶ。それが愛情にあふれている。雑草たちを、心から友達や相棒のように思っている。気にいった相手を見つけると、草はらに座り込んで5時間も6時間もスケッチを続ける。思いがけない草の営みなどに出合うと、まるで小さな少女のように歓声を上げる。

 

甲斐さん、撮影時おんとし86歳。でも、草のなか腹ばいになって夢中で観察する身ごなしも目の輝きも、とてもそんなお年のお婆ちゃんとは思えない。

 

雑草たちが草どうしの過酷な競争の中、それぞれ工夫して勢力を広げたり子孫を残す努力をしていることに、心から尊敬の念を抱いているのが分かる。そういう気持ちで描くからこそ、この方の絵本の中の雑草たちは見る人を魅了するのだろう。

 

とりわけお気に入りののげしの種の飛ばされ方を見ていて、草のまわりで風が渦を巻くことを発見する。のげしを何度も何度も描き、膨大な時間を費やし、愛情をもって観察したからこそ、気付くことができたのだと思う。

 

キャベツ畑のキャベツの葉の先にできた水滴が、朝日によって七色に輝く瞬間に遭遇して、お宝をもらったと感動する甲斐さんは本当に幸せそうな笑顔だった。

 

誰の暮らしのそばにも生えている、何でもない雑草たち。その何でもない雑草も、この人にかかれば鑑賞するに足る、価値ある美しい造形物になる。紙に写し取られれば、何十年も人々に愛される絵本が生まれる。

 

絵本を創りだすことはできなくても、身近な草を眺めて楽しむことは心の持ち方一つで誰でもできる。お金がなくとも、気持ち次第で、置かれた場所で美しいものを見つけることはできる。

 

質素な家、簡素な身なりで、近頃巷で盛んに話題になる方々とはおよそ対極ともいえる暮らし方をしている甲斐さんだったが、一瞬一瞬が発見や驚きや喜びに満ちているようなはつらつとした姿は、この上なく幸福そうに見えた。

 

 

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甲斐さんが大好きだという「のげし」が主役の本。

 

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甲斐さんの発見がいっぱいありそう・・・。

 

 

エイプリルフールネタ?「社会に満足」過去最高66%

「社会に満足」過去最高66%=防衛・外交、悪化の見方増す―内閣府調査

これは、今Yahooトップ画面のトピック欄に出ている見出しだ。嘘でしょ、あそうか、今日はエイプリルフールだからね、と思ったのだが、そういう遊び心ある話ではなさそうだ。時事通信の記事とのこと。

 

この記事に対するコメントの方は、現実感あふれるものばかりだ。いわく、「調査対象に偏りがありそうだ」「誰に調査したのかでずいぶん変わりそうだけど、上流層にとって日本は結構暮らしやすいと思うぞ」「調査は内閣府だもんね!霞が関での調査だろう? 」そして中には私と同じ「この数字を見た時はエイプリルフールのネタかと思いました」というものも。これが普通の人の感覚だろう。

 

中学校の武道に「銃剣道」を加えるというニュースにも驚いた。もう怖ろしい速さで時計は逆戻りし始めているようだ。自分は「逃げ切り世代」だと思っていたが、母なみに97歳くらいまで生きるとすればあと30年以上もあり、このスピードで戦前回帰が進むと逃げ切れない可能性も出て来る。cenecioさん(id:cenecio)ではないけれど、竹槍部隊を編成する日は近いかもしれない。

 

あな、おそろしや・・・。

 

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昨日載せ忘れた、お昼をとったレストラン「まあるいおさら」さん。この広々空間!入り口で昔の銭湯のような下駄箱(って、若い人は分からない?)に靴を入れて、気持ちの良い木の床をペタペタ歩くのもくつろぐ。こんな気持ちの良いお店で、友人とゆっくり食事を楽しみながら社会のことを論じられる、平和な日々がずっと続いて欲しい。

 

 

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サラダバーの元気な野菜たち。    (写真はどちらもサイトからお借りしたもの)

 

 

3.31東京の集会に連帯する気持ちで・・・

今日3月31日、東京では3つの集会・デモが予定されていた。新宿では沖縄の辺野古基地反対、首相官邸前では毎週金曜恒例の原発再稼働反対、そして国会前北庭エリアでは「未来のための公共」による「いまの政治、どう思う?」と題するものだ。3日ほど前に、私はスタンディングのフェイスブックページで、ちょうど金曜スタンディングの日でもあるし、連帯する気持ちで大勢の参加を!と呼びかけた。

 

今日はあいにくの冷たい雨となった。夕方には上がるだろうかと期待を抱いたが、出かける時刻になってもしつこくシトシトと降り続いていた。東京も雨だろうか、SPYBOYさんは官邸前と国会前のダブルヘッダーで参加なさるんだろうか・・・などと考えながら、頑張って出かけた。

 

駅前の人通りはなかなか賑やか。勤め帰りという雰囲気のサラリーマンも多い。豊橋ではプレミアムフライデーを実施するような大企業はないだろうが、3時終業はなくても、通常より残業を短く切り上げて飲み会、という職場もあったのではないかと思う。残念ながら、対照的にやはり雨のせいかスタンディングのメンバーは少なめ。15人ほどだった。

 

野党共闘を進める新しい団体も、ギクシャクしながらではあるが少しずつ前進はしている。昨日は先月開設したホームページとブログの相談のためとの声かけで集まった非公式の打合せに、2人ほど他の担当者にも出てもらい、少人数ながら20代から70代まで(30代だけいなかった)と幅広い世代が顔を合わせて、じつに闊達な話し合いができて楽しかった。

 

打ち合わせのために集まった場所はメンバーのK子さんのお宅だったのだけれど、それが何百坪もあると思われる広い敷地に立つログハウスで、ガーデンプランナーをしているK子さんだけにお庭もとても素敵に設計されていた。今はまだ花の少ない時期だが、バラの花が咲くころに行ったらさぞみごとなことだろう。

 

そのログハウスの広いリビングでお茶やお菓子をいただきながら楽しい打ち合わせをして、お隣にあるレストランが空いた頃合いを見計らって、時間のある人だけ一緒にランチをとった。その店がまた非常にゆったりとした空間で居心地がよく、健康的な野菜たっぷりで料理も美味しく、昨日のミーティングをいっそう豊かなものにしてくれた。

 

旧来型の理論武装大好きのおじさま方の満足も図りながら、女性や若い世代を中心に新しい柔らかな活動もじわじわと進めていくという戦術をとることにした。ガンディーは「良きことはカタツムリのようにゆっくりと進む」と言っている。

 

ガンディーには程遠い愚かで短気な私はすぐ席を蹴ってしまおうとするが、できた先輩女性に「社会活動は民主主義の学校、いま私たちはまさに民主主義を学んでいるのよ」と諭された。今まで、立派な運動をしている団体がなぜ一緒にうまくやっていけず、分裂してしまうのだろうと思っていた。自分たちがその轍を踏んでしまうのもつまらない。

 

 

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我が家のティータティータは終わってしまったが、K子さんちの庭ではまだ咲いていた。(写真は何年か前の我が家のもの)

 

 

痛痒さの原因はなんだろう

今日のNちゃん、私が説明しているとき、聞きながらしきりに眉のあたりをいじっている。この前コンタクトレンズの調子が悪くて・・・ということがあったので、またそうなのかなと思ったら、「ここ数日眉のところが痛痒くて、今日は特に痛くて気になって辛い」と言う。

 

見た感じはちょっとニキビが集中してるのかなというふうなのだが、ニキビと違ってカサカサしていて皮膚がペリっと剥がれるのだそうだ。今までにも何回か同じ症状が出たことがあって、不思議なことにいつも同じ場所―左の眉がしらのあたりなのだと言う。

 

触るとよけいにひどくなるよと言うと、とても我慢できなくて触らずにいられないと言う。今日はもうとても勉強に集中するのは無理なようなので、区切りのついたところで終わりにして、眠るのも難しいかもしれないけれど、なるべく眠って忘れようということにした。できれば無意識にひっかかないように手袋、それも木綿の手袋をして寝るように言って終わりにした。

 

早く明日になって欲しい、皮膚科に行く、と言っていた。発症する場所は一定だけれど、その時期、季節は同一ではないらしい。いったい何が原因なのだろう。何かにかぶれているのならいつも同じ場所ということはないだろうし・・・。

 

Nちゃん、うまく眠りにつけて、痛痒さから解放されていますように・・・。

 

 

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アタシもオデブな頃、お腹を引きずるのでお腹の毛が無くなって、そこにトビヒみたいな傷ができて夏になると悩みましたっけ・・・。

もう、皆さんご存知でしょうが、この赤白ギンガムのパンツは、お腹保護のためのオカーサンの苦肉の策です。  byドリーム

 

また新しい体験、市議会の傍聴

せっかく平日にたっぷり時間が持てるようになったのだから、市議会の傍聴に行ってみなくては・・・と思いながら、すでに4年が経とうとしている。

 

そして今日、とうとう出かけた。人生初の体験である。当市では、今の定例議会に議員提案で「家庭教育支援条例」なる案が提出され、以前から「子どもの権利条例」の制定を求めて活動している知人から、これは政府の道徳や家庭の役割を義務付ける考えに迎合したもので、非常に問題だと思うとメールをもらっていた。

 

ネット上でその条例案を探して目を通したところ、「子どもは社会の子どもである」とか、「親になったからには、親としてのありかたなどを学ぶべきで、行政はそれを支援する」といった内容で、それ自体は悪いことではないように思った。

 

私は以前から「自分の子供をどう育てようが親の勝手」(だから虐待やネグレクトにもなかなか踏み込めない)という考えには反対で、「社会の一構成員を育てている」という意識を持つべきだと思っている。親として学ぶこともとても大切だと思っている。

 

自民党憲法草案のように「家庭で助け合うべし」と、頭から家庭単位で存在することを当然としている訳ではなく、「子どもを持ったからには」「親になったからには」という前提であれば当然のことだ。ただ問題は、実際の運用面でどのような親としての在り方を示すのかが重要になって来る。

 

結局よく分からないまま、この条例案は今日の議会で圧倒的多数で可決されてしまったので、今後は、知人や共産党市議たちが懸念している「親学」のような時代錯誤の方向に誘導されないよう、目を光らせていかなければならない。

 

 

それにしても、市長は議会が始まるやいなやお昼寝に入り、一時はかなりの爆睡ぶりが見てとられた。後方に居並ぶ役所のお歴々の中にも上司を見習っている方々が・・・。議員たちは傍聴席からは後ろ姿なので分からなかったが、議事の進め方も台本通りといった体で、緊張感はまるでなし。これなら互いに文書を交換し合うだけでいいんじゃない、という気がした。この一日でいったいいくらの税金が使われているのだろう。よく言われることだけれど、しみじみ、もっと議会の傍聴に足を運ばねば!と思った。

 

 

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市議会のホームページより。女性が少ない!さらに、行政側はゼロ!