よんばば つれづれ

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軽減税率の煩雑さ

今朝のNHKのニュースで、来年導入される軽減税率のややこしさについて説明していた。食料品の持ち帰りは軽減税率が適用されて8パーセントだが、お店にしつらえられたイートインで食べる場合は10パーセントの税率になる。レジを済ませてから気が変わって、イートインコーナーで食べてしまったら、あとから2パーセントの税分を徴収されるのだろうか。

 

さらに面倒なのは、たとえば回転寿司屋で10皿の寿司を注文した場合に、途中7皿でお腹いっぱいになってしまって3皿を持ち帰りにすると、10皿分すべて10パーセントの税がかかるが、最初から7皿の注文で3皿は土産用にと注文すると、7皿が10パーセントで3皿は8パーセントの税になるのだそうだ。

 

客の方はまだよいとしても、店側の負担は相当なものだろうし、経理上も煩雑この上ないことになるだろう。レジの機械やらコンピューターの経理ソフトの会社が簡便な対策を打ち出すかも知れないが、この煩わしさを生み出す金額が、個人の単位で考えれば実に微々たるものだ。

 

ちなみに、我が家の場合、この何年間か、外食費も含めて食料品費は年間三十数万円といったところだ。税込み金額なので簡単に30万円として考えると、2パーセントの税は6000円に過ぎない。月ではない、年間でだ。

 

確か軽減税率が話題になった以前にも書いたように思うが、日本中で起きるこの煩雑さによるマイナスを考えれば、おためごかしの軽減税率なんてなしにして、全て10パーセントにしたほうが良いのではないかと思う。そのうえで、本当に大変な低所得者については、負の課税などの救済策を考えた方が効率的な気がする。低所得者にあたる私でさえ、年間6000円という金額が致命的に打撃になるとは思えない。

 

政治家の口からこういう意見が出ると、おそらく弱者切り捨てだなどと批判されることが予想されるので、誰も口にしないのかも知れないが、ニュースで報じていたようなチマチマとした場合分けの議論をしているより、こういう根本的な部分を論理的に話し合ってほしい。

 

国民の方も、消費税が上がるときだけヒステリックに反応して、喉元過ぎればもう忘れてしまうという呑気さをいい加減返上して、もっと使い方のほうにしっかり文句を言うようになる必要がある。

 

政治家は「国民など、どうせすぐ忘れる」と見くびっているから、こんな不毛な軽減税率論で、さも弱者にまで目配りしてますよというポーズを作れば、簡単にごまかせると思っているのだ。近ごろの政府要人たちの開き直りぶりにはうんざりするけれど、そんなに尊大にしてしまったのには、国民にも責任の一端がある。

 

 

f:id:yonnbaba:20181109190152j:plain 猫だって言うときは言わニャ~!