よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

弁護士さんに共謀罪の具体的対策を伺う

豊橋スタンディング+(プラス)の企画で、「共謀罪 恐い?恐くない? 弁護士囲んでQ&A」という会を持った。19時開始という設定だったので、夕方6時過ぎに駅前を通ると、3人の仲間がスタンディングをしていた。「終わってから参加?」と聞くとそうだとのこと。「お先に」と私はスタンディングなしで会場に向かった。

 

何か手伝うことがあればと思い30分も早く行ったのだけれど、すでに会場の準備は”言いだしっぺ”ともう一人のメンバーがしてくれていた。

 

ボランティアでご参加くださった弁護士の先生は、籠橋隆明さん。名古屋と豊橋に事務所をお持ちで、何十年も環境問題を中心に扱っていらしたそうだ。おおまかなテロ等準備罪についての説明の後、メンバーからの個々の具体的な質問に一つひとつ答えてくださったのだけれど、要するに、いまの社会では共謀罪法は使いようのない法律だというのが先生のご意見だった。

 

私たちの権利は憲法で守られているし、社会が健全に機能していれば、警察権力もやたらなことはできない。沖縄では基地建設反対運動を何十年と続けていて、逮捕しようと思えば逮捕する名目もつけられる状況だが、最近になって少し逮捕される人が出たくらいで、ずっと逮捕されることはなかった。あれと同じことを本土ですればそうはいかない。なぜかと言えば、うしろに圧倒的な沖縄の世論があるからだと言われた。

 

先生の仰る最大の対応策は、①ひるまず日常を変えないこと ②廃止に向けた動きの強化 。①の例として、フランスやイギリスでテロがあったけれど、人々はすぐそれまでの日常を取り戻したことをあげられた。それが一番のテロ対策、テロに負けないことだからと。

 

体内にがん細胞ができても、体が元気で抵抗力がある間はがんは暴れない。抵抗力が落ちてある点を超えると一気に肥大する。共謀罪法はそれに似ている。がんがあっても、社会が健康ならば守ってくれるが、社会が委縮するとがんが増殖すると仰った。

 

現在の政権は「王政復古」「富国強兵」を求めていて、共謀罪法はこういう政権のいわばデモンストレーション的存在として成立させた、威嚇の性格の強いものだという。

 

会の終わりの方で先生が話された「ハチドリのひとしずく」の話がとても印象的だった。森の火事の際に、一滴ずつ水を運ぶハチドリに、逃げ出した動物たちは「そんなわずかな水を運んでどうなる」と笑ったが、ハチドリは「自分にできることをするだけ」と答えたという話(南米アンデスに伝わる話で、本も出ているようだ)。

 

神経の太い私は、そもそもあまり共謀罪など気にしていなかったのだけれど、籠橋先生のお話を伺って、私たちはハチドリどころかテントウムシよりも頼りないくらいの小さな存在にすぎないけれど、恐れずひるまず、コツコツと自分たちにできる活動を続けていくことが大切だと強く思った。とても励まされ勇気までいただいた素晴らしい時間になった。

 

同時に、このテロ等準備罪が存在した状態で自民党草案のような憲法が成立すると、そのときにはいよいよがん細胞の増殖が始まって恐ろしいことになりかねないということもよく分かり、ますますなんとしてもそうした事態を避けなければという思いを深くした。司法は少々頼りないが、私たちは本当に憲法によって守られているのだという思いも深くした、今日の勉強会だった。

 

 

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