よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

認知症の方の一人暮らしを応援するには?

地域ケア会議というものに参加した。これは、この地域の包括支援センターが中心になって、市役所の高齢者担当部署やその時のテーマに関係する官民の機関などが集まって、年に何回か話し合う場だ。

 

これは前々回の時のエントリー。

yonnbaba.hatenablog.com

 

いちおう肩書は民生委員としてだけれども、実質的には地域の隣人としてという立場も兼ねている。というのも、今回は私の住む団地の認知症で一人暮らしの方が、モデルケースとして取り上げられたからだ。

 

こういう場合に問題として出てくるのは、車の運転・ゴミ出し・病院通いや服薬・各種の書類手続き・金銭管理など。運転に関しては日程の調整がつかなかったとのことで、警察の参加はなかったが、手続きをすれば説得の労は取ってもらえる(成功はやはりかなり難しいらしいが)との説明があった。

 

金銭問題も必ず発生するというので、今回は地元の信用金庫の支店長さんに参加していただいていた。地域に根差す金融機関らしく、積み立ての集金に回る先や、ルーティンで週に何回も窓口を訪れる高齢者とは信頼関係ができていて、細やかな気配りがなされているようすが伺え、私自身の将来にも参考になるところがあった。

 

また金銭管理としては、成年後見制度につなぐものとして、日常生活自立支援制度(社会福祉協議会管轄)というものがあるそうだ。でも、帰宅してあらためて関係サイトの説明を見ると、この制度を利用できる人の条件として、

 

・判断能力が不十分な人(認知症高齢者、知的障害者精神障害者等であって、日常生活を営むのに必要なサービスを利用するための情報の入手、理解、判断、意思表示を本人のみでは適切に行うことが困難な人)
・日常生活自立支援事業の契約の内容について判断し得る能力を有していると認められる人

 

「この二つの条件を両方有している人」となっているのだが、この二つの条件って矛盾しているような気がするのだけれど・・・。えてしてお役所のすることは、こういう実際にはあまり使えないようなものが多い。でも必要な時が来たら、まずはとにかく、包括支援センターに相談してみよう。

 

実際に近隣住民が今困っていることはゴミ出し(分別や持ち出し日が守れない)なのだけれど、これは結局のところあまり有効な解決策がなかった。当市の場合、ゴミ出しは夜明けから午前8時半までとなっているので、ヘルパーさんなどでは対応が難しい。また、ゴミ集積場に持ち出せない人に対して市の「ふれあい収集」という制度があるが、これも利用条件が結構厳しいらしく、動ける認知症の人は利用できそうもない。

 

この他、市の高齢者安心サポート事業というものがあって、これは週に一回要支援者対象で傾聴ボランティアが訪問するサービスで、曜日が合えばゴミ出しもしてもらえるということだったが、これもゴミ出しの時間を無視しない限り、やはり利用は不可能だろう。

 

良い解決策があればと期待していたのは、隣人が悩んでいる、ゴミ問題と日に何度もチャイムを鳴らし訳の分からない話に長時間付き合わされるということの二つだったのだが、結局これらの解決に結びつきそうな手立ては見つからなかった。

 

介護認定を受けることを納得してもらうまでも結構時間がかかり、さらに一般的な料金の施設に入所申請するには介護度3が必要(今回のモデルの方は要支援1!)だし、要介護3になって申請したとしても、待機期間がかなりあるのが現実だ。

 

これからこうした独居認知症者の問題は、地域でどんどん出てくることだろう。地域で解決できることは解決したうえで、包括支援センターの方たちとうまく連携を取りながら、誕生から20年やっと成人に達する介護保険制度と、それをとりまく種々の制度を血の通った制度に育てていく必要を感じる。

 

 

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アタシの場合19歳だから人間なら90代だったけど、最後の2、3週間は要介護状態だったかな。蛇口の流れる水を抱っこで飲ませてもらったり、時間を見計らってトイレに連れて行ってもらったりで、お母さんの長い外出の時だけオムツ着用。数枚程度しか使わなかったけど。        byドリーム