よんばば つれづれ

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日本語教室が比較文化論?で盛り上がる

今日の日本語教室はスタッフが3人休み。レベルの違う生徒さんがみえるとちょっと大変かなと案じたけれど、幸いと言うか、初級クラスの2人だけだった。

 

そのうちのおひとりが、先週奈良・京都など関西方面に8泊9日の旅行をされたので、旅行の感想に始まってさまざまな方向に話が弾み、今日はテキストやプリントを離れて自由な会話に終始した。

 

その旅行をした方は、韓国の方なのだけれど、もうこの20年ほどはアメリカで暮らしている。大学で教えているご主人の仕事で、今年は半年豊橋暮らし。来月初めには故郷の韓国に移動してクリスマスまでを過ごしたあとアメリカに帰国される。

 

お二人とも積極的に日本滞在を楽しんでいるが、時間に余裕のある奥様のUさんは日本語教室だけでなく、都合が付けば金曜日のコスモス会にも参加して、料理やお茶などを楽しんでいる。帰国が近づいたこともあってご主人はこのところ多忙だそうで、今日も奥様だけだった。

 

もう一人の参加は中国出身のYさんで、3人のスタッフのうちの一人は台湾出身で日本人と結婚した3児のママのSさん。たった5人ながら4か国の人が集まった。話が少し込み入ってくると、中国人のYさんにはこのSさんが中国語で通訳してくれる。Sさんは、韓国人のUさんが分からなくなると、英語で通訳もしてくれる。

 

それぞれの国の標準語と方言の話になり、中国にもかなりの方言が存在し、年配の人は方言だけで、標準語の中国語は分からない人が多いとか、韓国では人に呼び掛ける時、ファミリーネームを呼ぶことはないなどの話が聞けて、興味深かった。そういえば韓国の姓は非常に種類が少ないので、病院などで姓で呼んだら大勢の人が返事をしてしまうでしょうねと笑った。

 

Yさんが、「おまえ」という呼び方が失礼だとは知らなかったと話し、日本には男言葉と女言葉があるが、近頃は女性も平気で男性の言葉を使うようになってきていますと言うと、「そうそう、女の子たちもボクとかオレとか言うよ」、「スゲーとか」と言う。

 

「御前」や「貴様」はもともとは相手を敬った言い方だったのだけれど、言葉は時代とともに意味が変わっていくので、今は使わない方がいいことを話す。Uさんも韓国を離れて20年もたつので、現代の若い韓国の女の子の発音が大分変わってきていることに驚いたと言っていた。

 

この他にもいろいろ話は弾み、テキストからは離れたが、言葉にはその背景にある歴史や文化や習慣が密接につながっていることだし、とても有意義な時間が持てたと思う。

 

 

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我が家にしばし滞在した子たち。もう制作者のもとに帰ってしまった。