よんばば つれづれ

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手術翌日からICUでリハビリ!『ノーナレ 超リハビリ』

NHKのドキュメンタリー、ノーナレ「超リハビリ」を見た。和歌山県立医科大学リハビリテーションチームの取り組みを紹介している。

 

そのリハビリは、くも膜下出血や大動脈などの大手術を受けた患者さんに対し、手術の翌日、ICUにいる時から始まる。さまざまな管につながれベッドに寝かされている患者さんを、チームのスタッフが抱き起こしてベッドの上に立たせたり、ベッド端に座らせたりする。寝ている状態で足を動かすよう促しもする。患者さんの足先がわずかにピクンと動く。

 

少し前までなら、ベッド上で生きていれば上出来と思えたような患者に対し、こうしたリハビリを施していく。リハビリテーション医や療法士、そして一般の医療スタッフも一丸となって取り組む。

 

こうしたリハビリを、手術後24時間以内に開始した患者さんは、8割以上が家庭に帰ることができるが、48時間以内になると5~6割に落ちてしまうという。それほど、この手術翌日からということが重要らしい。

 

私も昨年変形性股関節症で人工股関節の置換手術を受け、翌日からのリハビリというものを経験した。テレビで紹介されたような命にかかわる大手術ではないが、それでも本人にしてみれば、まだまだ大変な痛みの中であった。

 

しかし、そのお陰でみるみる歩く力を回復し、2週間で退院し家での生活に戻ることができた。手術してくださった医師や優しい看護師さんたちとともに、リハビリを担当してくださった若い療法士さんたちにも、感謝の念でいっぱいだ。

 

おりしも、今朝は75歳以上の医療費負担を2割に引き上げる提言がなされたとのニュースが流れた。政府は、団塊世代後期高齢者になる2022年以降、医療費が激増すると心配しているが、こうした医療側の進歩や努力もあり、また患者となる私たち国民の側も、以前のように管につながれベッドに寝かされたきりでの「生」を求める人は少なくなっているので、これまでのような増え方はしないのではないかと思う。

 

それにしても、人間の能力というのは底知れない。これほど素晴らしくよくできた身体や高度な脳を与えられているのに、まるで使いこなせず、悪知恵ばかり巡らせている人間のなんと多いこと!かく言う私も、まいにち家の中でグウタラと過ごし、身体能力も脳味噌も、ほとんど遊ばせている。悪知恵だけは使っていないつもりではあるが。

 

 

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顔を出してこの取材に応じてくださった患者さんに敬意を表したい。