よんばば つれづれ

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ひと夜の夢

珍しく、本日2つ目。

 

今回我が家に身を寄せた子猫のこと。ちっちゃなちっちゃなお皿に入れた2㏄か3㏄の子猫用ミルクを、時々鼻を突っ込みすぎるのか「ブッ」と言いながら、それでもまずまず上手に飲む。綺麗になめているのでもしかしたら足りないのかと思い追加するが、もう満足らしい。そんなことを夜中も何回か繰り返した。

 

段ボール箱に入れればまだ出られないだろうと思い、子猫はリビングに置いてベッドに行ったが、私の姿が見えなくなるとミーミーと鳴く。しばらくすると静かになったが、鳴いていれば気になるが、静かになればなお心配になってしまう。

 

結局どっちにしろ眠れないなとあきらめて、落ちる危険があるからベッドには連れていけないので、私がリビングの床で寝ることにした。初めのころはあんなにフーフー言っていたのに、冷蔵庫にミルクを取りに行ったりして私の姿が見えなくなると必ず鳴く。

 

段ボール箱を必死によじ登り、転げ落ちながら出てしまって、寝ている私の横に来る。あんなに怖がって威嚇したのだから、この怖ろしい巨大な生き物(私)から離れて行きそうなものなのに・・・。そして私にピトッとくっついて、安心したようにスースー寝てしまった。きっと夜はお母さんにくっついて寝ていたのだろう。

 

久々の金縛り状態。結局ゆうべはほとんど眠れず、早朝から母猫には鳴かれるしで、今日は猛烈に睡眠不足なうえ、身体の痛い朝を迎えた。

 

朝5時前から子猫を呼んで鳴き続け、リビングの掃き出し窓のガラスの向こう側を離れようとしない母猫。こんなにも子を思う母親がいるのに、野良の暮らしはリスクが高いからと、里親を探して強引に彼らを引き離すのは、人間のエゴではないかという気がする。

 

親猫ともども面倒をみてやれれば一番いのかもしれないが、だんだん老いていく身の一人暮らしで、これからまた20年責任を持つのは少々荷が重い。去年の入院にしても、猫がいたらと考えると、いったいどんな方法があったろうと思う。家族や親類も近くにいないし、どんなに動物との暮らしが楽しくても、やはりもう自分が引き受けることはできないと思う。

 

かくして、子猫は母親に戻す道を選んだ。掃き出し窓から出すと、親猫が子猫をくわえてベランダから飛び降りなければならない。生まれたての赤ちゃんとは違うし、地面までは結構距離があるため心配で、子猫を抱いて外から回ってベランダの親猫に知らせ、子猫を草むらにおろした。

 

ちょうど子猫を保護したご近所さんが友人とウオーキングで通りかかり、うちのお隣さんも出ていらしたので、人間がゾロゾロ。親猫は警戒してしまって子猫に近づこうとしないので、みんなで少し遠巻きにすると、やっと親猫は子猫をくわえて去った。この親猫は、餌をくれる人がいるらしくて長いこと平和そうに暮らしていることから、みんなで気をつけて見ていきましょうということにした。

 

猫好きなお隣さんからは、地域猫の手術助成金の情報を教えてもらい、自治会に相談中だ。有志のみで動き始めてもいいのだけれど、できれば自治会として取り組んでもらいたいと思っている。

 

 

さて、親子の猫の安全を願ってわざわざ遠回りをして子猫を返したのだが、これがあだになってしまったらしい。驚異的な超能力で子猫の所在を突き止め我が家を訪問した母猫だが、外を回って返された子が、ベランダのガラス越しの我が子と同一であると認識できないのか、いまだにベランダに来て鳴くのである。あなたの子は返したでしょと言いきかすのだが、これまた猫語が話せない悲しさ。

 

きっとまだ所在不明の子がいるのだろう。どこにいるのかは超人(猫)的センサーで察知するのに、我が子の個体識別はできていないのか・・・。

 

 

さて、こうして私と可愛いかわいい子猫との甘い時間は突然終わった。夏(暦の上では秋だけど)の夜の夢・・・だった。ブログ、フェイスブック、メール、ラインと、思いつく限りの手段で里親募集にご協力を願った。お騒がせした皆さん、すみませんでした。そしてご心配、ご協力くださった皆さん、本当にありがとうございました!

 

我が家には、リビングの床に、チビちゃんのくれた盛大なオシッコのおきみやげと、トイレの砂ひと袋と、子猫用ミルクと、子猫用のチュールが残った。お母さん猫、使ってくれないよね・・・。

 

 

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アタシの場合はお母さんとはぐれちゃってて、栄養状態も悪くそのままでは死にそうだったからね、この人に拾ってもらって命拾いだったんだ。   byドリーム