6月は、民生委員の定例の地区会のあと全員でランチをして、午後は恒例の施設見学を行う。今年は3年前まで一緒に民生委員をしていた人が理事長を務める、社会福祉法人の授産所を見学させていただいた。
養護学校を卒業したお子さんたちの働く場が少ないため、その親御さんたちが中心になって小規模作業所を作ったのが平成7年。法人として認可を受けてから、今年で15年になるそうだ。
お子さんが少しでも快適に働けるようにとの親心から、フローリングの床には暖房が設置され、電気代を節約できるようにと、壁の上方はぐるりとガラス窓に囲まれ、明るく快適そうな室内になっている。新しい建屋では、窓ガラスはUVカット加工までされているとのこと。
ここは身体に障害を持つ方が中心だけれど、なかには知的障害や精神障害を併せ持つ方もいて、利用者さんの個性は非常にバラエティーに富んでいるそうだ。そのそれぞれの個性に合わせて作業ができるように、さまざまな工夫がなされ、スタッフの人たちが心を配っている。
海外で作られた機械部品の検品や、一定の数量を数えて束ねるなどの作業は、一つの報酬が何銭という単位だそうで、はたしてどれほどの収入になるものかと心配になる。
そうした気の遠くなるような安価な作業もあるが、何人かの女性が担当していた「さおり織り」の作品は、なかなか芸術性の高いものだった。値段もそこそこするけれど、それでも障害のある体で作業するのでは相当時間もかかることだろうから、それを考えれば、やはりかなり安いものになるだろう。
さおり織りのバッグやストール。ブラウスなども素敵で何か求めたいと思ったが、会長に次の会議が入っていて時間がなく、ゆっくり品定めできないため諦めた。
代わりに購入したクッキーやカップケーキなど。
この女性は手がうまく使えないので、特殊なハンドレバーのついた織り機を使っているそうだ。全盲の女性も作業していた。目が見えていた頃のイメージで彼女が伝える色を、スタッフが何十色もある糸の中から選んで手渡すという。
(さおり織りの製品と機織り作業中の写真は、スタッフのブログからお借りした)
帰宅して、早速買ってきたケーキでお茶にした。優しい味・・・。
利用者の方が作っているという社会福祉法人ふたばのホームページ
http://www10.plala.or.jp/harmony-fukufuku/index.html
昨年の施設見学
一昨年の施設見学