粗忽が全開でくたびれ儲け
ああ、やっとたどり着いた、我が家へ。もうクタクタだ。
朝の天気予報の「今日は大変春らしい陽気になる」という言葉に背を押され、冬ごもりしていた私も、やっと墓参に出かける気になった。ちょうど母の月命日でもある。先週は小学生の見守り当番のため見送っていた役所の手続きも、ついでに片付けてくることにしよう。
出かけるのが苦手で、時間の決まっている用事でない限りつい支度がグズグズしがちな私だけれど、先週から週間天気予報とスケジュールとを見て月曜にさっさと済ませようと心づもりしていたこともあって、今日は珍しく10時前に家を出た。
熱心に駅前でスタンディングしていた頃は週に何度も使用した電子マネーのmanacaも、このところサッパリ出番がなかった。それでも残額が少ないという記憶はあったので、改札を通るとき残り金額を確認した。180円と表示されたので、安心して乗車した。
ところが、霊園の最寄り駅で降りるときチャイムが鳴って「残高不足です」と機械に注意されてしまった。その駅は電子マネーのチャージ機もないし無人駅なので、電車の車掌が下りてきて対応することになる。その分発車が遅れるわけで、車掌さんにも電車の乗客にも申し訳なくて、身の縮む思いをしてしまった。運賃140円のところ残額は130円しかなく、改札の読み取り機械の表示が暗くて見えにくかったため、私が3を8と勘違いしたようだ。
年末に来たときを思うと、だいぶ足の運びが早くなったのを実感。風はまだ少々冷たくて薄いコートにしたのは失敗だったかと思ったが、はや足で歩いていると体が温かくなり、冬のコートならきっと汗ばんでしまっただろうなと思った。
ずっと気にかかっていた墓参りを済ませ、隣接する梅園を少しだけ覗く。
寒紅梅は花盛り(日差しの中だとスマホの画面が見えず、適当に撮ったものですみません)。
白梅はどの種類もまだまだ。
役所の手続きを済ませないうちは、のんびり遊んでもいられない。次の目的地に向かうことにする。霊園の最寄りのバス停に行って時刻表を確認すると、案じた通り目的の施設に行く路線は1時間に2本しかなく、まだちょっと時間がある。ひと区間なので、バスを待たず歩いていくことにする。
やっと目的の、市の文化会館に到着。入り口に立つが、自動ドアが開かない。おかしいなと視線を横に流すと、「閉館日」の表示が・・・。えっ?ええっ!!!
わが市では確かに市の管轄する施設はたいてい月曜が休みだけれど、文化的な催しでないためか、私はてっきり平日は受け付けているものと思い込んでいた。改めてバッグから案内を取り出しスケジュール表を見直してみると、ちゃんと土・日・月に網かけがされて休みの表示になっている。
電車の駅から広い霊園の一番奥のほうの実家の墓まででも結構大変なのに、さらにがんばって歩いて辿り着いたというのに、空振りなんて・・・。私のドジ、間抜け、おっちょこちょい!疲れも一気に倍増した。
またひと区間分歩いて、本数の多い霊園の最寄りバス停まで戻り、豊橋駅に向かう。こうなったらせめておいしいものでも食べて帰ろう。
もう歩けないので駅ビル内で間に合わせたい。「おいしいもの」と言ったって、一人ではホテルのレストランというわけにもいかず、レストラン街の店から選ぶことにする。ということで、11時過ぎに梅園で胡麻団子とみたらし団子を食べてあまりお腹もすいていないというのに、とんかつ和幸で「かき盛合せ御飯」を食べて帰宅した。
バスの本数が少ないだろうから、霊園でタクシーを呼んで会場まで行こうかとも思ったけれど、そうしないで良かった。タクシー代をかけて到着して休みだったら、さらにガックリしたに違いない。
粗忽者の、骨折り損の(母の命日に墓参りできたのだから、損ではない・・・かな)くたびれ儲けの一席でした!