よんばば つれづれ

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応急救護所設置訓練と起震車体験

毎年11月の第四日曜日は、地域の防災訓練の日。去年おととしと「HUG」という避難所運営ゲームをしたが、今年は応急救護所の開設訓練だった。

 

 

yonnbaba.hatenablog.com

 

大規模災害が発生すると、病院自体が被害を受けてしまうこともあるし、被害を免れても、軽度の負傷者までが殺到して、うまく機能しなくなることが考えられる。そこで、地域ごとに応急救護所を設置して、トリアージののち適切な規模の病院に搬送したり、軽度の人はそこでの対処で終わることができるようにするという目的で訓練する。

 

豊橋市の場合は、各中学校区ごとにその救護所を設置することになっているそうだ。通常は中学校がその設置場所になるのだろうが、私の地区の中学校は海抜が3メートル、もう一つの小学校は5メートル。それにひきかえ、一番規模は小さいながら、わが団地の隣にある小学校は海抜20メートルで、津波液状化の心配がほぼないというので、一次避難所に指定されており、救護所もそこに設置される。避難するにしても、救護所のお世話になるにしても、細い道路を横断するだけで行けるという、恵まれたところに住んでいる。もちろん、できれば避難もしたくないし、救護所も利用したくないけれど。

 

今日の訓練は9時から3時間の予定で、災害時の口腔ケア、起震車体験、応急救護所の運営の3つのブースをA・B・Cの3グループに分かれて回るようになっていた。

 

阪神淡路大震災関連の死者のうち、肺炎で亡くなった方が全体の四分の一だったのだそうだ。その原因として、避難所生活が長引くと、体力・免疫力なども低下して誤嚥を起こしやすい状態になっているところへ、水が自由に使えないことから口腔ケアがおろそかになって口中の菌が増殖し、その菌が誤嚥で肺に入ってしまい肺炎になるとのこと。

 

このところ急速にエコノミークラス症候群への注意が叫ばれるようになったのと同様、相次ぐ大規模災害で、口腔ケアの重要さも認識されるようになったようだ。なるべく少ない水で歯を磨く方法や、液体歯磨き使用で水なしでも清潔に保つ方法などが歯科医から紹介された。

 

応急救護所の運営では、受付担当や負傷者役・付き添い・トリアージ場所への案内係など、参加者がいろいろな役割を分担。まだあまり自由に動けない私は、地域の役員の方が配慮してくださったらしく一番動かなくて良い受付の記録担当だった。同じ受付でももう一人の方は、トリアージのタグをつけるため、負傷者が車椅子や担架使用の場合は机を離れてそばに行き、腕にタグをはめなくてはならなかった。テレビドラマで良く目にしているあのタグの実物を、初めて見た。できるものなら、一生黒や赤を付けられたくはないものだ。

 

そしてもう一つ、救護所とは直接関係ないが、市の起震車が1台来ていて、4人ずつ順次体験した。関東大震災・東日本・熊本と3つの再現地震と、緊急速報後のモデル震動などが用意されていて、私のグループは年配者ばかりだからあまりひどいと心配だからと、緊急速報後のもので震度6強までの体験となった。私はちょっと震度7を経験したいという好奇心もあったけれど、他の3人は私より年長だったので遠慮した。

 

起震車では、テーブルは固定されているし、脇につかまるバーも設置されていて、飛ばされる心配はないし、さあ来るぞと心の準備もあれば仲間も一緒だから遊園地のアトラクション気分だけれど、実際にあれほどの揺れにさらされたらと思うとぞっとする。この地域の、これから30年以内にマグニチュード8以上の地震が来る確率は80パーセントなのだそうだ。母の年齢まで生きれば私はまだ30年生きねばならず、その大規模地震に遭遇する恐れはかなり高い。くわばら、くわばら・・・。

 

 

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