よんばば つれづれ

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Amazonが狙う「紙の本」市場

今朝のNHKニュースのコーナーで、「Kindle」で電子書籍市場を牽引してきたアマゾンが、いま狙いを定めているのは紙の本の市場だということを取り上げていた。

 

今年5月、ニューヨークの商業ビルに、アマゾンが経営する書店がオープンした。IT界の巨大企業が、実際の店舗で、紙の本の販売に力を入れているのだと言う。スマホのアプリの機能を使って本のバーコードを読み取ると、その場で本の詳細な情報や口コミを確認することができるというIT企業ならではのサービスもあるのだそうだ。

この背景には、アメリカで紙の書籍の販売部数が、4年連続で増加していることがあるらしい。中でも売れ行きがいいのが、若者向けの本で、 10代から20代の間では、電子書籍ではなく本で読む人の割合が増えていると言う。

 

アメリカ最大のブックフェア会場の様子が流れ、若い女性があふれそうな本を胸に抱えて歩く姿が見られた。いま、アメリカの若者の多くが、デジタル疲れを起こしているのだと言う。その会場にいた若い男性は、「ページをめくる感触が好き」とインタビューに答えていた。

 

また、アマゾンは独自の自費出版のサイトも用意。 本を出版したい利用者は、原稿を専用のサイトにアップロード。 読者から注文があれば製本し、1冊単位から販売、配送までするそうで、このサービスを利用して人気を集め、ベストセラー作家の仲間入りを果たした女性が紹介されていた。

 

私も息子にプレゼントされたキンドルを持っているし、スマホ青空文庫の作品を読んだりもするが、やはり大切な作品は紙の本で手元に持ちたいと思う。新聞でも本でも、あるいは通販のカタログであっても、デジタルにはデジタルの、紙には紙の、それぞれの良さや便利さがある。そして、デジタルの手段を知ったことで、かえって紙媒体の良さを再確認した人も多いと思う。

 

それにしても、日本企業がなかなかIT分野を攻略できないでいるうちに、アメリカのグローバル企業はさらなる進化を続ける。

 

 

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(写真はGigazineのサイトよりお借りした)