仮設住宅を建てる前に
夕方のニュースで益城町の町長が仮設住宅を建てることを発表していた。目標は2000戸だそうだ。遅ればせながら政府の激甚災害指定も出たので、かなり国からお金がおりることになるのだろうが、それでも人口3万人規模の自治体には大きな事業だろう。
大規模な災害が起きると、学校の体育館に避難、やがて仮設住宅の建設が始まり、そこに移って生活基盤ができた頃、またそこを退去しなければならなくなる・・・という図式ができてしまったようだ。
4、5日前にちきりんさんが大規模災害発生後の被災者支援は「もっともっと改善できるはず」と3つの提案を書いていて、非常に共感することが多かった。
大変なお金がかかり、不要になれば今度は大量のゴミとなってしまう仮設住宅については、事前にきちんと調査して、本当に「常設の」住宅を建てようという世帯の数だけ作るようにしたほうが良い。そうして浮いた予算は、もう住宅建設は無理という人たちのために、別な有効利用の方法を考える方がずっと救いになるはず。
ほんのちょっと前にも、東日本大震災で被災された方たちが、「やっと仮設住宅でも友人ができて生活が軌道に乗ったと思ったら、仮設住宅の期限が来てまた新しい所に引っ越さなければならないのがとてもつらい」と仰っているのをどこかのニュースで目にしたばかりだ。
避難所になっている学校の校長先生は、早く本来の仕事に戻りたいけれど、ここで避難生活を送っている方々のことを考えると、それを口にすることもはばかられるというようなことを仰っていた。これももっと考えなければならないことだ。日本は教育に公金を使わない割に、災害の時には学校を非常にあてにしている。
今日は登山家の野口健さんが呼びかけてテントの寄付を募り、熊本の公園に125張りのテント村を作ったことも報じられた。プライバシーの確保の難しい体育館や、エコノミークラス症候群の心配な車中泊よりは、快適ではないだろうか。
災害対応も思考停止に陥ることなく、柔軟に、本当に被災者の方々のためになる支援はどういう形が良いのかいろいろな方面の方たちの知恵を結集してほしい。
京都の補選は野党民進党の候補が勝利したらしい。北海道の朗報にも期待したい!