ユネスコが中国の申請した「南京大虐殺文書」を世界記憶遺産に登録したことに対する、日本政府の反発ぶりがいろいろ報道されている。その中に二階自民党総務会長の「のうのうと引き下がって良いのか」という発言があった。
「のうのうと」引き下がるとはどういう状態だろう?私にはどうも「のうのうと」は「引き下がる」という動詞を修飾するにはふさわしくないように思えてならない。引き下がるのなら、やはり「むざむざと」あたりではないかと思うのだけれど・・・。
まあ、細かな言葉の選択間違いなどは脇に置くとしても、なんという身勝手でみっともないわが政府の反応であることよ。同時期に、日本の申請したシベリア抑留に関する資料も同じ記憶遺産に登録されているにもかかわらず、である。拠出金の支払い停止とか言いだしている。
オレの思うようにならないなら、のうのうと引き下がらずに金出すのやめるぜ!というわけか・・・。
あぁ、いけない。繰り返し使っていると最初に感じた違和感が薄くなってくる。感染の兆しだ。こわいこわい。
今日はデパートのお歳暮商戦の話題もニュースで報じていたが、ここに出て来た各デパートの担当者の言葉遣いがまたやたら丁寧そうなのだけれども実はめちゃくちゃで、大手デパートの贈答品に関わる部署の社員でもこんなレベルの敬語しか使えなくなってしまったのだと、改めて暗澹たる思いになった。
きのうメガネを受け取りに行ったお店(以前韓流ブーム真っ盛りの時にたしかCMに「ヨン様」を使っていたような大手メガネチェーン)でも、カウンターの上の補聴器の販促用の展示物に「今すぐに、お試しできます」と印刷されていた。銀行の案内にも「ご利用できます」と表示されている時代だ。もう気にする私がおかしいのか・・・。
某信託銀行のCMが私の指摘?でナレーションを変更してくれたようで嬉しい、と以前書いた記憶があるが、また先日「遺産相続について御検討しているお客様」とか言っていた。ちっとも分かっていなかった!
お(ご)〇〇+する、できる=謙譲語 例:お持ちする、お作りできる
お(ご)〇〇+になる =尊敬語 例:お持ちになる、ご検討になる
天気予報コーナーでもよく「傘を持ってお出かけしてください」と聞くけれど、「傘を持ってお出かけください」と言えばぐっとスマートになる。ただ、言葉遣いとは別に、近頃の天気予報コーナーの「傘を持って」とか「上着を持って」とか、サービス過剰というか過保護というか、いらぬお世話ではないかと思う。
こうした些細なことの積み重ねが、思考停止の困った人間を増やす遠因になっているのではないか。濡れたくなければ傘を持てばよいし、荷物になって嫌だと思えば運悪く降られたときには濡れる覚悟をすればいいのだ。コンビニに行けば安価なビニール傘も買える時代なのだし。
細かな地域ごと、さらに時間帯ごとの降水確率まで予報される時代にこの過剰なサービス。「明日は曇り」くらいの情報しかなかった時代に、人々は自分で考えて判断し行動していた。
NHK7時のニュースで安倍内閣の支持率が40パーセントと伝えていた。
不思議だ!
カエルたちよ、もう鍋の湯は沸騰寸前のように思うけれど・・・。
ウ~~ン。ボク考え中・・・。
(ジュウウン年前の孫です)