気分の悪いＣＭとナンジャモンジャの花　　追記アリ

少し前に花梨さんが「ＣＭに物申す、の巻」（限定公開先です、すみません）ということで、最近の「むかつく」ＣＭをいくつか挙げていらした。私もいっぱいあるなあ･･･と思いながらも、いざコメントしようと思うと浮かばなくて（年のせい？）、確か数日してから思い出してコメントを書き込ませていただいたもらった。

　（追記：実は下の「リキ丸くん」さんのコメントのところにあるように、私はちょっとした「させていただくアレルギー」なので、ここで「書き込ませていただいた」に引っかかった。悩んで悩んで「いただいた」にしたのだけれど、やっぱり承認するかどうかの権利は相手にあるのだけれど、書き込むこと自体は勝手にできるのだから「もらった」くらいの方がスッキリするという結論に達した。）　　　　　　　　　　　　　　

その時はＣＭに出ているタレント及び演出面が気に入らないものを挙げたのだけれど、今日は言葉にフォーカスしてみる。

『報道ステーション』の中で入るＣＭで、某有名筆記具メーカーのもの。高級そうな車の中で男性2人が話している。助手席の男性が「どうですか、お試しされて」と言い、聞かれた運転席の男性が確か「すごく滑らかですね」というような答えをする。いかにも試乗した車の感想を話しているようなのだが、画面が運転席の男の手元にズームすると、ボールペンの試し書きをしている･･･というものだ。

人を食ったような演出も不快だけれど、それ以上に不愉快なのが「お試しされて」という言葉遣いだ。高級そうな車を使い、ボールペンの書き味も少々高級だと言いたいのなら、せめて敬語はちゃんと使ってほしい。今までにも何度も言及していると思うが、「お〇〇する」では謙譲語になってしまう。お客様に対してそう言ったら失礼極まりない。いちおう尊敬の助動詞「れる」をくっつけたからと言って、ヘンテコな敬語であることは変わらない。それくらいなら「どうですか、試してみて」と聞いた方がよほどましだ。お客様にきちんと敬意を表したいのなら、もちろんもう皆様「耳にタコ」でしょうが、「お試しになって」とか、「試してごらんになって」と言うべきだ。

次は昼間、奥様方が多く見ていそうな時間帯のＣＭ。商品もストライクゾーンまん真ん中と言う感じの、シミに効くというサプリメントだ。その会社の社長という男性が言う。「私の母になりますが、すごくシミで悩んでいたんです･･･」。で、なんとか母上の悩みを解消してあげたいと思って作ったのがそのサプリメントで、効果絶大と言うのだけれど･･･。

「私の母になりますが」って、あなたのご家庭そんなに親子関係が複雑でいらっしゃるの？と聞きたくなってしまう。いつもながら、意地の悪いばばですみませぬ。

この他にも「ポイントは〇〇の各店舗でご利用できます」だの、「冷やすといっそう美味しくいただけます」だの、「予洗い（あらかじめ洗う、下洗い）なしでもスッキリ」（某台所洗剤のＣＭ、たしか、かなり前にここで取り上げた）だの、「汚れがつきづらくなります」だのと、いちいち挙げるのも大変なくらいだ。

せっかく大金を使いながら、かえって会社のイメージダウンをさせている企業のなんと多いこと。まあ、不快に思う人は少ないのかも知れないけれど。自信がなかったら無理に敬語など使わず、普通の言葉で、気持ちをしっかり込めて話すだけでいい。口先だけで敬っているように見せようとか、謙虚な人間に見せようとするよりきっと敬意は伝わると思う。

以前勤めていた会社の上司が、朝礼の訓示で「新聞を読まさせていただき･･･」と言ったのには悲しくなってしまった。「読まさせて」も大間違いだけれど、新聞くらい誰の許可もいらない、勝手にお読みくださいまし！

笑いごとではない。ニュースを見ているだけでもこの手の言い方は日々洪水のごとく溢れている。小学校から英語、より日本語ですよ文科省さん！これもいつも言っていることだけれども･･･。

ナンジャモンジャが花盛りです。

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