よんばば つれづれ

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半日人間ドック

こんにちは。
半日人間ドックを受けたよんばばです。

健康保険組合の規定で1年に1回人間ドックの健康診断を受けなくてはなりません。私は自覚症状もないのにわざわざ病気を教えてもらいたくなくて、健康診断というものはなるべく受けない主義なのですが、パートや自営業あるいは主婦などの時は自分の裁量なのでいいのですが、社会保険の適用を受けるとそういう訳にもいきません。それで否応なしに1年に1回は、受診の予約を入れたときから緊張が始まり、1週間前あたりからはあと何日、あと何日とカウントダウンでだんだんストレスが高まるという不快な日々を過ごさねばなりません。今日は受診を終えたのでやっと解放されました。

ところでこの人間ドックを受けた病院は、少し前に介護保険の不正受給でニュースになった法人の経営する病院なのです。先月のある日、ちょうど会社でお弁当を食べている時にテレビでこのニュースが流れ、アラアラ、もうすぐあそこの病院で人間ドックを受けるのに・・・とびっくりしました。でももう予約もしてあるし、10年近くずっとここで受けてきてデータも蓄積されているし、少し心配なような気もしましたが、このまま受けるしかないと思い今日を迎えたのですが、行ってみると病院は何の変わりもなく待合室も結構混雑していました。

不正は不正で許されることではありませんし、私はテレビドラマくらいでしか医療関係の世界はわかりませんが、この春母が世話になった友人の医師の話でも、最近の病院の経営は大変そうでした。彼女のクリニックは良心的にゆっくり患者の話を聞いて、必要最低限の薬しか出さない方針です。いつも待合室に溢れるほどの患者さんがいて、半日診療の土曜日も最後の患者が終わるのは2時くらいでした。彼女が若々しいのであまり感じませんでしたが、考えてみれば私と同級生なのだから彼女も60歳、会社勤めなら定年の年齢です。殆ど立ちっぱなしで神経使って大変な激務ですから、身体はかなりきついだろうなと思ったことなど思い出しました。


医者は儲かる、と長いこと世の中で言われてきましたが、小泉構造改革あたりから随分変わってきているように思います。私は基本的に人間は自分の労働が十分報われていると感じれば、悪いことはしないのではないかと考えています。報われるということの中にはもちろん金銭的なことがありますが、それだけではなく精神的な満足感も大切です。それなのにこのところお医者さんにとってはそちらの方もすっかり失われて、病気は治って当たり前、何かちょっとあれば訴訟になったりします。大変な労働に対してあまり報われていないと感じることが多いのではないかと心配です。

医療、学問、福祉など、こと人間を相手にする分野に競争原理を持ち込むのは難しいことです。でもこの借金大国日本が今後も簡単に景気回復などできそうもない中で、どのようにバランスを取りながらこうした大切な分野に予算を回していくのか。政治に求められるものは本当に重く、その政治家を選ぶ私たち国民の責任も非常に重いと思います。その結果は私たちより、今選挙権のない若い人たちのほうが、より重いものを背負わなくてはならないのですから、その重大さを私たち大人は感じなければなりません。