よんばば つれづれ

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虚しい児童憲章

毎回民生委員の地区会議の冒頭、民生委員児童委員信条と児童憲章の前文を唱和する。一昨日に2月の例会があり、出席者全員で唱和したばかりだが、ここに謳われている児童の権利と現実があまりにも乖離しすぎていて虚しくなる。

 

われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。

 児童は、人として尊ばれる。

 児童は、社会の一員として重んぜられる。

 児童は、よい環境のなかで育てられる。

 

今日は地区の中学校で民生委員児童委員と学校との懇談会があった。ここでも多くの問題を抱える生徒たちのことが語られ、そのほとんどに家庭環境の問題点が窺われる。いままでに私が見聞きした限りでは、学校でも家庭でもいじめや暴力といった事例はないが、病弱な親の世話や家事のために学校を休みがちだとか、親の無関心で夜遊びに走るなどの事例は、大人からの精神的な暴力とも言える。

 

学校はスクールカウンセラーの協力を得たり、グリーンルームという特別な教室を作ったりして細かく対応しているようだけれど、議題に上ってくる生徒は不登校とかひどい遅刻・早退、顕著な怠学傾向などの目に見える症状を呈している子供たちで、もしかしたら現代の貧困と同じで、外面からは掴みきれない問題を抱える子もいるかもしれない。

 

今回の千葉県の事件を受けて国会で首相が答弁していたが、空疎な言葉を羅列するだけでなく、一刻も早く本気で対処してほしい。児童相談所の人員を大幅に増やすことは必須だが、かなりの予算を取らねばならず一朝一夕にできることではないかもしれない。

 

けれども、普通の公務員がちょっと研修を受けて児相の児童福祉司になるという現在の制度を、その仕事に対する意思も熱意もある専門家に任せ、安易かつ短期間に他の一般の職場に異動させたりしない制度にするのは、本気で取り組めば比較的短期間にできることではないだろうか。

 

国は早急な対症療法と、法整備や予算の確保を含めた長期的な視点での抜本的対策に一刻も早く取り組んで欲しい。社会の宝である子供たちをこれ以上犠牲にしてはいけない。

 

 

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みんな幸せに元気に育ってほしい。  (地域の小学校のホームページよりお借りしました)