よんばば つれづれ

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偲ぶこと、語ることが何より・・・

一昨年まで参加していたユネスコ活動に誘ってくださった方が、退院祝いの豪華なお花をもって訪ねてきてくださった。国際協力コスモス会もこの方が誘ってくださった。仕事をやめてからの私の世界を広げてくださった方で、こんなふうに明るく活動的に年を重ねていきたいと思う、素晴らしい人生の先輩だ。

 

私が入院する直前に、この方のお嬢さんが亡くなったと仲間から連絡が入った。乳がんをなさって、その後再発もありながら、十余年にわたってピンクリボンピアサポート活動に尽力した方で、何年か前帰省なさった折りに、豊橋駅前のスタンディングに母上とともに参加してくださった。明るい笑顔が美しく、とてもがんと闘っているとは思えない柔らかな雰囲気をまとった方だった。

 

子どもに先立たれるほどつらいことはないだろうと思うけれど、見事な人生を生ききって、たくさんの方に感謝され惜しまれていったお嬢さんの最後を、気丈に語ってくださった。ずっと一緒に暮らしていたらもっと喪失感を覚えるかもしれないけれど、結婚以来もう30年ほど遠い関東で暮らしていて、1年に何回も会えたわけではないから、いまだに向こうで暮らしているような気がするとも仰っていた。

 

たとえ肉体はなくなっても、お母様がこうして思い出している限り、亡くなった人は残された人とともにいると思う。そして思い出を語ること、偲ぶことが、何よりの供養だと思う。ピンクリボンなどの活動を通して知り合った日本中の人たちから偲んでもらうお嬢さんは、たとえ少し短くても、とても濃密で充実した人生だったと思うし、幸せな人生だったと思う。

 

私など、タラタラと無為に長生きしてしまいそうで心配だ。年の離れた末っ子の私は当然兄弟でも最後に残されるだろうし、あまり長生きすれば友人たちも皆いなくなり、偲んでくれる人も少ないだろうと思うとちょっと寂しい気もするが、ひっそりと静かにフェードアウトするのも一興か・・・。

 

 

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いただいたシンビジウム