よんばば つれづれ

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眠った子供の頭は重いのだ

今日は名古屋まで出かけた。2、3日前に名古屋で初めて気温40度を記録したと報じられていた。それでなくても、名古屋は常に豊橋より数度は気温が高い。まあ、今回はそれほど外を歩かねばならない用事ではないものの、それでも内心いくらかびくついていた。

 

ところが、幸いにも今日は厚めの雲が強い日差しを遮ってくれて、この夏としてはほっとするような日になった。

 

名古屋なので、お昼は鰻のひつまぶしを選んだ。おひつに入った鰻ご飯を茶碗によそって、最初の一杯はそのまま、次に好みの薬味を添えて、最後に出汁を掛けて、と三段階の食べ方の説明書きが付いている。すなおにお薦めの通りにいただいた。この夏、初の鰻につい浮かれてしまい、写真を撮り忘れてしまった。上品な味でとても美味しかった・・・と、例によって淡白な私の食レポ

 

みずなすの漬物が、この暑さでみずなすがダメになってしまい入荷しないので、今日で提供が終わりですと仲居さんが仰る。これは食さずにはいられまいと一皿頼む。「これが最後」という調味料が加わって、いっそう美味しさが増したような気がした。

 

帰りの電車で、隣の席に眠った男の子を抱いたお母さんが座った。右腕に男の子の頭が乗っている。重たいのだろう、時々右手の先で、前の座席のヘッドレストに掛かった白いビニールの端をつかんだりしている。しばらくの逡巡ののち、思い切って声をお掛けした。「よろしければ、お子さんの頭を私の膝に乗せませんか?」。

 

相当大変だったのだろう。たいしてためらうことなく従ってくれた。良かった!こういう時、変に固辞されるとそのあと少々気まずい。膝にガーゼのハンカチを敷いて男の子の頭を受け入れる。全く動じないでぐっすり眠っている。こんなに深く眠れる若さがうらやましい。若さって・・・彼は来年1年生なのだそうだ。私たちの前の座席に、4年生だというお兄ちゃんが座っていた。

 

ちょうど、私も名古屋で、腕の中で眠ってしまった赤ちゃんを抱いていた帰り道だったこともあって、眠ってしまった子供の頭の重さに通常以上の共感を抱いてしまった。そうでなければ、気づくのにもう少し時間がかかったかもしれない。

 

しばし、スヤスヤと安心しきって眠るおさなごの寝顔を楽しませていただいた。その親子の降りる東岡崎駅に着いた。弟はぐっすりで目覚める気配もない。お兄ちゃんに「お母さんの荷物、頑張って手伝ってあげてね」と声を掛けると、「うん」と答えて頼もしくお母さんのカバンを受け取って肩に掛けて降りて行った。

 

以前豊橋にも住んでいたことがあると仰ったそのお母さんは、短い時間の交流だったけれど、学校のエアコンのことや小学校の部活のことなどに話題が及び、「勉強でも運動でも、精神論みたいなものがはびこっていておかしいですよね」と口にされる、考えるお母さんだった。

 

 

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少し前になってしまったが、開いた朝顔。蕾の時としぼんだ後はどう見てもピンクか赤としか思えないのに、咲くと涼やかなブルー。不思議だ・・・。一日のうちで色の変わる朝顔もあるそうだし、酔芙蓉なども朝と夕方で色が変わる。草木染でも、見た目とは違う思いがけない色に染まるものがある。植物の色素のナゾ。