よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

児童養護施設を見学

今日は午前中民生委員の例会で、午後は施設見学の日だった。去年は障碍を持つ方々の授産施設である多機能型事業所を見学したが、今年は児童養護施設を見せていただいた。

 

そもそもは昭和24年に旧海軍大崎航空隊営外酒保であった建物を使って、戦災孤児(当時は浮浪児と呼ばれた)を収容する定員30名の施設としてスタートしたのだそうだ。現在は10年前に完成した新しい明るい建物で、定員は70名。これは東三河では最大で、愛知県内でもこの規模の施設は3か所くらいとのこと。現在国は養護施設の小規模化を推進しているそうで、これからはこうした大きな施設が作られることはないのかもしれない。

 

そして何と言っても昔と一番違うであろうことは、ほとんどの子供が親のない子ではないということだ。4割は虐待に起因する措置の子供で、6割は親に会わせることができない状態だというあたりに、現代の家庭の抱える問題の難しさを感じる。そして、親がいるために盆や正月などに一時里親に預かってもらおうと思っても、親の承諾が必要となってなかなか難しく、そうした時期にも施設に居残る子も少なくないのだそうだ。

 

吹き抜けで広々した食堂や、子供たちの居室、プレイルーム、洗濯室、医務室などを見せていただいたが、比較的新しい建物でもあり、どこも使いやすそうで快適に見えた。ただ、面白いなと思ったのは、全体的に男の子の居室より、女の子のそれのほうが乱雑な感じがしたことだ。女の子の方が持ち物が多いとのことだけれど、それを勘案してもやはり整理整頓は男子に軍配を上げたい。

 

平日の昼間なので、子供たちはみな保育園や学校に行っていて不在だ。腎臓の病気で導尿が必要だという小学生が、ちょうど処置のために戻ってきていた。学校では医療行為ができないため、昼休みを使って職員が連れてきて処置をし、また学校まで送っていくのだそうだ。この他にも発達障害を抱えている子も少なくないそうで、職員の方々のご苦労は大変なものだと思う。

 

この施設が、小学校も小規模な周辺部にあることもあって、地域の住民とも交流が密で、また地元にある企業も社員がボランティアで出入りしてくれたりと、とてもアットホームな雰囲気で運営できているというお話だった。たとえ困難な状況であっても、おそらくかなりの子供は親と一緒にいたいものなのだろうから、せめてここでの日々が、温かく心穏やかなものであって欲しいと思う。なにか行事のおりにでも訪問して子供たちの顔つきを見てみたい気がする。

 

こうした説明を聞き、定員70人の施設で、年間を通じて99.4%の入所率、その上さらに一時保護児童の受け入れ数が年間で1300件以上という資料の数字を見ると、職員の方々の負担はいかばかりかと思う。それでも以前は子供と職員の比率が6:1だった基準が、現在は4:1までに改善され、良くなった方だという。どうも日本は教育や福祉分野にお金を使いたがらない、つまりそういうことでは選挙民の票を集められない、国であるようだ。

 

 

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いただいたパンフレット

 

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同施設のホームページより 右が吹き抜けの食堂(通常の高さの水道が並ぶ端に、小さな子のための高さ4、50センチの洗面台があり、とても可愛らしかった)

 

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これもホームページより プレイルームで遊ぶ子ら