よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

職業に貴賎なしと言うけれど

今日のTBS「報道特集」で、「障害のある受刑者~再犯を防ぐために 」というテーマを取り上げていた。いま刑務所に新たに収容される受刑者は減少傾向だけれど、知的障碍や精神病を抱える精神疾患のある受刑者は増え続けているのだそうだ(これも地域の繋がりが消え、社会に包容力がなくなったことと無関係ではなさそうに思う)。

 

多くの場合、家族もなく帰る場所もないこうした受刑者は、刑を終えて出所しても行き場がなく、数少ない優しくされた経験のある場所、三度三度食事の食べられる場所として記憶されている刑務所は、戻りたいところとなってしまうようだ。

 

こうした人たちに寄り添って、出所後の生活の支援をしているNPO法人ささしまサポートセンターの橋本さんという男性を中心に、元受刑者の新しい生活を支える人たちが紹介されていた。

 

せっかく快適な住居が用意されても適切な管理ができず、しばらくすると、部屋には物が散乱しアリまで這い回っている元受刑者の男性の部屋。橋本さんはそこを訪ね、夜具を片付けゴミを整理し、部屋の管理やお金の使い方を教える。近くのスーパーに一緒に行き、必要なものより、高価な果物を真っ先にカゴに入れてしまう元受刑者に、買い物の仕方も教える。

 

電車の乗り方も教えて、男性が自分の住まいからサポートセンターまで、一人で行くことができるように練習を繰り返す。自信が付くにしたがって、受け入れてくれる事業所で軽作業をするところまでが紹介された。こうしたことを続けるうちに、元受刑者の男性の顔つきがだんだん変わっていったと、取材した記者が言っていた。

 

 

職業に貴賎なしとは言うけれども、日々報道される、政務活動費を悪用する地方議員や、お友達や自分の仲間だけが甘い汁を吸える段取りをして、追及されれば記憶にないだの書類は破棄しただのと官僚に嘘を言わせ、他国へのいらぬ不安をあおって、国民の目をくらますことばかり算段しているような政治家たちの仕事に比べ、なんとこの橋本さんたちの仕事の尊いこと!

 

この番組の今日の特集のもう一つは、関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典に、小池都知事が追悼文の送付を取りやめた件だった。どう屁理屈を並べても自然災害の地震で亡くなった方々と、そのあとの人間の悪意で殺された人々を、ひとくくりにしてしまうことには無理がある。

 

ここにも、東京都知事という大変な地位にありながら、尊さを感じさせる仕事のできない人がいる。職業に貴賎があるというより、その仕事に従事する人間の貴賎か。懲りずに何度も何度もヒトラーを讃えてしまって、世界中から顰蹙をかってしまう人もいる。

 

生まれながらに人間は不平等だと思うけれど、恵まれた環境に生まれ育ったはずのこうした方々が、必ずしも尊い人間になれていないのは、私のような下々の人間には、もしかして救いなのだろうか。いやいや、やはりそうした方々こそ高い徳を付けて、弱い立場の人々が救われる、尊い仕事をなさっていただきたいと切に願う。

 

 

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子供や動物は存在そのものが尊い(昔々の孫とドリーム)。

 

 

蛇足ながら、昨日今日と結局引きこもっていた。歯の方はだいぶ良くなったし、風邪も悪化はしていないが、まだなんとなくだるくて、本を読む気にもなれない。薬は毒と言っている私が、この2、3日はクスリ漬け(コワッ!)だった。鎮痛剤を使用している間、ふと気づくと、左足の外反母趾による痛みも右の股関節の痛みもほとんど感じない。痛みなく動ける軽やかさを久しぶりに味わった。薬を使わずに、この軽やかな体をもう一度取り戻したい!