よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

「ベーシックインカムってなんじゃらほい?」ってのに参加した

フェイスブックのイベント情報にあった、標題の勉強会に行ってみた。ベーシックインカムについては、8年前に『ベーシックインカム入門』という本を読んでから関心を持ち、賛成論も反対論も目にしてきた。どんな人たちが集まり、どんな議論が交わされるのだろうかと興味津々だったのだけれど、行ってみたら、主催者側を除くと参加者は私を入れて4人だけで、しかもそのうち2人はスタンディングなどでしょっちゅう顔を合わせる仲間だった。

 

イベント情報には内容の説明はなく、ベーシックインカムのことだけと思っていたのだが、内容は二部に分かれていて、前半は緑の党の世界大会の報告で、後半がベーシックインカムについてだと言う。時間はあるし緑の党についても興味があるので、両方参加することにした。

 

「Global Greens 2017」という緑の党の世界大会が今春リバプールで開催され、90か国から2000人の参加者が集まったそうだ。イギリスや日本は小選挙区制なのでやはり小さな政党は苦戦するが、比例代表制が多いEUの国々では善戦していて、オーストリアでは排外的な極右政党の候補を破って、緑の党の元代表が大統領に選ばれたと言う。

 

気候変動・民主主義・持続可能な開発を三大テーマとし、女性や若者の活躍と多様性を大切にして、極右が台頭し不寛容になるばかりの世界情勢に、「答えは”緑の党”にある!」と、希望の党だと力強く主張する様子は、確かに頼もしい気がした。

 

日本でももう少し政党を整理して、こういう経済成長偏重ではない、新しい希望の灯を力強く掲げる党にまとまっていくことはできないのだろうかという思いを強くした。

緑の未来に向けて恐怖ではなく希望を、分断や差別ではなく包摂と人権の尊重を

という緑の党の主張は、当たり前と言えば当たり前のことなのだけれど、これが簡単に実現できない人間社会の愚かしさに悲しくなる。

 

後半はベーシックインカムの説明の後、参加者の意見交換になった。その国の国民であれば、無条件に赤ちゃんから老人まで同額(今日の説明では7万円に設定されていた)のお金がもらえるというこの制度は、夢のような制度だと言う人もいれば、より人間の本音があらわな社会になると言うひともいる。そもそも「働かざる者食うべからずだ、けしからん!」と言う人もいるだろう。

 

ところで余談になるが、この「働かざる者食うべからず」という言葉はレーニンの言葉で、「働かざる者」というのは、不労所得でのうのうと暮らす資産家たちを指していたのだということを今日初めて知った。日本でよく使われる意味とはまるで反対だった。

 

どのような方法をとっても、すべて良いということはないのだから、現在さまざまに分かれて手続きも管理も煩雑になっている社会保障を、このベーシックインカムに統一すれば役人も減らせるだろうし、生活保護受給者が肩身の狭い思いをしたりすることもなくなろう。ついでに徴収するほうも保険料でなく税に一本化すればなお簡便になる。

 

ただ、この制度を導入する前提として、政府に信頼がある事、あるレベルまでの福祉国家になっていること、国民が成熟していること、などが必須だろう。フィンランドでは緑の党の大統領候補者がこの制度を公約に掲げているので、大統領選に勝てば世界初の国レベルでのベーシックインカム導入国になるかもしれないそうだ(現在フィンランドは2000人の失業者を対象に実験中らしい)。

 

日本は民主主義もまだ本当には機能していないし、政府は信頼できないし(おまけに役人まで書類を破棄してしまうし)、国民も未成熟で思考停止の人が多い状況なので、当分導入は難しそうに思う。

 

このあと1時間ほど喫茶店で時間を潰し、6時からのスタンディングに参加。昨日今日と猛烈な暑さで、この時点でもまだ33度もあり風もない。30分のスタンディングのあと引き続いて「冤罪狭山事件」の街頭宣伝があり、署名活動やチラシ配りを手伝った。全て終わった7時過ぎでも30度を超えていて、帰り道でもまだ汗がにじんだ。

 

暑い一日ではあったけれど、ネットで「佐川国税庁長官が10月あたりに辞任か」というニュースを目にし、地道に続ける活動がやっと一つ実りそうなことに喜びを感じた。おかしいと思うことに対して声をあげることが、あたりまえという文化を作っていきたいと思う。

 

 

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8年前に読んだ本