よんばば つれづれ

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祈りの旅は自然の偉大さの再確認の旅

先週末からまた旅をしていた。しばらくブログのお仲間の所にもうかがえていない。パソコンとは80時間以上離れていたし、スマホもゆっくり見る暇がなかった。

 

昨夜、と言うか、今日の夜明け前と言うか、帰宅したときには、またしても「浦島太郎状態」で、何日経過したのかも判然としない気分だったけれど、今日は午後から民生委員として出席する会議があり、夕方は共謀罪に反対して緊急臨時スタンディングをするというメール連絡が入ったので、駅前に出かけ、一気に太郎さん気分ではいられなくなった。今朝の連絡だったにもかかわらず、16人ほど集まって、スタンディングとビラ配りをした。

 

4月には温泉でゆっくりする旅、5月の始めには海を見るドライブに先日の団体バス旅行と、このところ私にしては珍しく外出が続いている。今回は二泊三日、いや事故渋滞に巻き込まれ帰り着いたのは今日になってからだったので、二泊四日か?

 

あまりよく分からないまま、熱心な誘いを受けて参加した今回の旅行は、祈りの旅だった。いったい何か所拝んだことだろう。一つの神社にはたいてい複数のお社があるので、それらも一つひとつ数えたら百にものぼるかも知れない。昨今人気のパワースポット巡りとはひと味もふた味も違う、本格的に清らかな境地を求めてあちこちの神社に詣でている方たちの集まりだった。

 

高野山金剛峯寺熊野本宮大社といった有名どころももちろん見ごたえはあったけれど、1000メートル級の玉置山の九合目にあって、簡単には行くことのできない玉置神社が、やはり強く印象に残った。

 

急な斜面に作られた階段は段差も大きく、このところずっと足の調子が本調子ではない私にはこたえたが、仲間の方たちに励まされて登り切ることができた。そうして難儀のはてに対面した神社は、実に気高かった。

 

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4時半に宿を出発したので、登っている途中に杉木立の間から朝日が差してきて、いっそう荘厳な雰囲気に・・・。

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こ神社の境内にある樹齢3000年と言われる神代杉。

 

私の写真では巨大さが分からないので、神社のホームページから写真をお借りした。

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私たちが参拝している間に神職の方が社の扉を開け、燈明を上げたりし始められた。私が青息吐息で辿りついたこの神社で、神職の方は寝起きしていらっしゃるのだ。さぞ不自由も多い生活であろうと思われる。信仰心に欠ける私だが、この質素な神社とここを守る方には、素直にありがたい気持ちが湧いた。

 

境内には写真の神代杉のほかにも大きな杉がうっそうと茂り、神聖な気が満ちている。今回あちこちで感動するほどの巨大な杉に出合い、自分が巨木好きだと発見した。いや、人間の卑小さを痛感させる自然の偉大さに、心を動かされるのだろう。

 

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蘇我馬子の石舞台もなかなか圧倒される大きさだった。他になんにもないところも気に入った。

 

 

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花窟(はなのいわや)神社の巨大な岩

 

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紀伊山地の間から望む海。このあたりは走っても走っても走っても、緑なす急峻な山々の連続だった。

 

日本は小さな国だと思うけれど、山間地のスケールを改めて思い知る。しかもそれは放っておいてもどんどん緑を茂らせる。ありがたいことだ。あまりに当たりまえに植物や水があるため、自然はあって当然と、有難さを忘れることがないようにしたい。

 

神聖な地として守られてきた古い神社や仏閣のある場所は、やはりそこに立っただけでおごそかさや清浄さを感じる自然条件がそろっている。古代人も現代の我々も、同じ自然の舞台装置に「ありがたい、ありがたい・・・」という同じ感情を持つのだなあと、なんだか感慨深い。