昨年、高齢化著しい団地の助け合いの意味を込めて、老人会を発足させた。今年は校区の老人会の団体にも加えていただき、今日はその校区老人会主催の日帰りバス旅行の日だった。こうした団体バス旅行は好みではないけれど、既存の3つのグループの取り分を減らして、市からの助成金を分けていただいたこともあり、親睦を深めるために参加した。
最初の見学地は「おんな城主直虎ドラマ館」。大河ドラマを見ていればもっと興味深く見られたのかも知れないが、あいにく私は1、2回で脱落してしまった。着物や大道具小道具類を古めかしく見せる「エイジング」の展示は興味深く、こういう仕事も楽しいかもしれないと感じた。ただドラマ館自体の規模が小さいので、どの展示も中途半端で物足りない。もっとも団体旅行の行程はたいてい忙しく滞在時間が短いので、この程度のボリュームで丁度いいのかも知れない。
私たちのような毎日が日曜日の高齢者の観光客で、平日ながらなかなかの賑わい。でも、ドラマが終わってしまったらおそらく閑古鳥になってしまうだろうに、こんな施設を作って採算が合うのだろうかと、他人事ながら心配になった。ひょっとしたら、放送終了後は別なものにするなどの計画があるのかも知れない。
ドラマ館のそばにある気賀の関所。先日『ブラタモリ』で見たような女改めの場面や、後ろに弓矢がズラッと並んだお調べの場面が人形で再現されていた。このあたりは、東海道の方には新居の関所があるが、この気賀の関所は姫街道にあった関所。もう少ししっかり見たかったが、時間切れ。
次の目的地は龍潭寺。
うぐいす張りの廊下。たしかにキュッキュッとなっていた。年月を経た建物の緊張感と温かみの両方が感じられる空間だ。
小堀遠州作の池泉鑑賞式の庭園。つつじがまだ残っていて、睡蓮やあやめも咲いていた。ここももう少しじっくり見たいところ。
うちの老人会からもう一人参加してくれた方が80代の方だったこともあり、あまり早く歩く訳にも行かないので、井伊谷宮や直虎の墓は省略。
次は高速に乗って焼津まで走り、さかなセンターでお寿司食べ放題の昼食。
まあ、いかにも「食べ放題」の寿司では、ある。全部で18種類ということだったので、ぜひ全種類たいらげたいと思ったけれども、しらすと桜エビのミニ丼が付いていたこともあり、15個でギブアップ。
さかなセンターに並ぶ店々。安いけれど、どれもこれも一人暮らしには量が多い。そしてまだこれから帰宅までに何時間もあることを考えると、躊躇してしまった。
このあと大覚寺全殊院の日本一の千手観音とかいう所に行ったのだが、ここは龍潭寺とは対照的に、お寺は古いようだが、なんだか人集めのために新しく無理やり大きな千手観音を作ったという印象でありがたみがなく、私たちは外の休憩所でお茶を飲んで待っていた。
帰り道の休憩所グリンピア牧之原で食べたお茶のアイスクリーム。お茶の濃さが1から7までの段階に分かれていて、同行の80代の方は「ガツンとお茶の味」という6を選び、私はその下の5「大人のお茶の味」(だったかな)に。ガツンでも良かったかな、と始めのうちは思ったけれど、食べ終わる頃にはやはり5で充分だった。
お付き合い、と思って参加したけれど、やはりもう勘弁してもらおうという気分だ。何か所も寄るので乗ったり降りたり忙しく、興味のある場所をじっくり見られない。こういう企画の方が一般的には人気があるのかも知れないが、バス会社に対して、土産物店などの方からの営業(リベートなども含めて)も激しいのだろうと思わせる、「なんで、ここに寄るの?」という場所もあった。
ほぼ予想していたようなバス旅行だったけれど、好天に恵まれ、ひとまず人生初の「老人会のバス旅行」というものを体験した一日になった。ちと体験が早すぎた感は否めないが、誰に言われたわけでもないのに、勝手に自分が「お付き合いせねば」と責任を感じてしまい、行かなかったらきっと気になってしまったと思うので、これで良いのだ!
自分用に買ったみやげ。カリッカリでおいしい。
「はてな」の調子が悪かったようでうまく入力できず、更新が遅くなってしまった。