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よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

年金の繰り下げ受給で考える

今月満65歳になる私に、先日年金機構から手紙が届いた。年金を満額受給するか、それとも繰り下げ受給するかを返事しなさいというものだった。

 

年金受給年齢が65歳に引き上げられた法改正の経過措置として、「特別支給の老齢厚生年金」として60歳からお小遣いのようなささやかな年金をいただいていた。めでたく?65歳になり、やっと満額いただける、と楽しみにしていた。といっても、第三号被保険者の期間や、学習塾時代もフランチャイズの自営業扱いなので国民年金であり、厚生年金の期間のあまり長くない私は、大した額ではない。

 

繰り下げ受給する場合、一か月につき0.7%増額になるのだそうだ。5年繰り下げて70歳から受け取れば42%の増額。私は一昨年97で亡くなった母に体質が似ているので、おそらく90代までは生きるであろうから、繰り下げたほうが得なのかもしれない。

 

そこでちょっと調べてみたら、年額100万円の場合で、70歳受給開始にして85歳まで受け取った時、総額で百数十万円多くなるのだそうだ。いくら長生きしそうだとはいえ、人生はやはり何が起きるか分からない。今この一瞬後にも東南海地震が来て、集合住宅の1階である我が家はつぶれ、下敷きになってしまうかもしれない。この程度の違いなら、サッサと予定通り65歳から受け取ることにしようと決め、書類を返送した。

 

国のすることなのだから、先々まで考えてきちんと設計されていて「永遠不変」くらいに信じ切っていた(ほんのちょっと前にも確か「100年安心」とか聞いた)のに、ずさんな保険料の使い方や管理、運用と、信じられないような事実が出てきて、保険料はどんどん上がるのに受給開始年齢はだんだん引き上げられて、いつまでたっても追いつけないのではないかという不安を感じていた。

 

やっと満額受給の時を迎えてヤレヤレという気分だ。けれども、ここに辿りつけた私などはまだ恵まれている。50代あたりからの人たちを思うと気の毒だし、もっと若い世代を思うと、こんなふうにヤレヤレと思っていることさえ申し訳ない気持ちになる。本当に申し訳ないと思うべきは、政治家や官僚や制度に関わってきた専門家たちだと思うけれど・・・。

 

30年くらい先のこの国はどうなっているだろう。非正規雇用でろくに年金など払ってこなかった無年金者が、大変な数になっているのではないだろうか。晩婚化非婚化でますます子供の数は少なく、保険料収入は激減、グローバル企業や富裕層は税金の安い国に移ってしまい税収も激減で、公金の投入もままならないかもしれない。

 

今の若者は、将来の年金が受け取れないと心配しているという。私は若い頃、「自分が年をとる」ということさえ考えなかった。今思えばなんとバカな・・・と思うけれど、それくらい若い時は未来に希望しかなく、現実的な心配など何ひとつしなかった。だから大人が理不尽でも、青春が思うようにならなくて傷つくことの方が多くても、「大人になれば」とか、「自分で働いてお金を得るようになれば」と、我慢することができた。

 

こんな社会を若い人たちに残すのは、本当に申し訳ない。めでたく年金受給できている私たち世代は、なんとしてももうひと踏ん張りしなければ、死んでも死にきれないだろう。それぞれが自分にできることを考え、実行しよう。目の前の選挙もそうだけれど、むやみに医者にかからない努力とか、不必要な高度先進医療や延命治療を受けない(医療費40兆円はあまりに重い!)選択や、我慢できる範囲の年金の削減などに文句は言わない。そのかわり、そうやって節約した税金を政治家や官僚に無駄に使われないようにしっかり監視する。

 

昨日参加した浜松豊橋合同アクションで、浜松ママの会の人たちが配っていたフライヤーが、否定や暗い言葉が全くなく、前向きで明るくてとても素敵だった。今の時代の中の子育ては大変だと思うけれど、このしなやかな感性から私たち年配者も学びたいし、こうした若い世代をせいいっぱい応援してあげたいと思う。

 

柔らかな雰囲気のフライヤー

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内側の説明文・・・

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