よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

芥川賞作家諏訪哲史氏の『諷刺劇』

今日のスタンディングでメンバーの1人からもらった冊子のコピー。ページの左下に「毎日婦人2016-4」とあるので、毎日新聞がサービスで出している小冊子らしい。そのなかで、芥川賞作家の諏訪氏が毎月担当している「うたかたの日々」というページのようだ。

 

面白かったので、ご紹介する。

 

*****以下引用

『諷刺劇』

「孫よ、おるか、孫よ」「はいお爺様。ご降霊遊ばされ祝着至極に存じます」「外遊ばかりしおって。例の〈戦争できる国計画〉の進捗は」「仰せの通り粛々と」「昨年九段坂のお社へ東条らを訪ねたら厠で爆音が鳴ったが」「隣国人のテロで」「日本も立派なテロ標的国か」「戦争に発展させるにはまだ足りませぬ」「忌々しい平和憲法め。憲法審査会に与党推薦で出た学者が違憲論者だったのはお主の落ち度じゃ」「慙愧に堪えませぬ」「原発再稼働は」「しました。原爆もいつでも作れます」「開戦を阻む9条をなきものとし、自衛隊を正規軍と呼ばせ、銃口を他国へ向けよ。銃で狙い合ってこそ平和なのだと民に言い含めよ」「御意に」「オスプレイは買えたか」「17機で3600億円」「辺野古の鎮圧は」「手こずっております」「習と組んで尖閣で衝突工作でもせよ。民心を不安にすれば基地はできる」「さすが昭和の妖怪と異名をとったお爺様」「お前は過半数を握る独裁者なのだからもっと露骨に圧政を行え」「デモもしぶといので」「わしの頃は機動隊でひとひねりじゃ」「ご時勢が違います」「マスコミは」「キャスターでは、渋谷放送の会長が昵懇ゆえ大越を降板させ、春には一番煩かった六本木の古館、赤坂23時の岸井も」「それは上首尾」「邪魔者は消しましたが9条抹殺には賛成票が3分の2必要、7月の選挙で勝たねば」「甘い汁で餌付けせよ」「日銀の金融緩和で財界は手懐けてあります。後は投票率の高い貧乏老人らを一網打尽に」「目眩ましの小遣いは」「選挙直前に3万ずつ」「1票3万円か」「元は自分らの税や借金なのに、お国から頂いた、有難やと泣いて喜びましょう」「哀れよの」「IS掃討を支援し日本でも報復テロが起きれば改憲も開戦も次々かと」「金正恩も追い詰めよ。戦闘員は足りるか」「徴兵制で総動員させます。産めよ殖やせよ政策も進行中で」「最近のスローガンは」「進め一億総火の玉・・・活躍社会」「よし。見ておれ国民ども。積年の鬱憤を晴らす千載一遇の機。必ずまた軍国にしてくれる」「はい。必ずや」

 

引用終わり*****

 

現実とあまりにみごとに符合していて、途中思わず笑ってしまったところすらあったのだけれど、笑いごとではない。あの人の頭の中では「諷刺」でも何でもない「真実」なのかもしれない。

 

はてさて、自分たちの税や借金からもらう3万円をありがたがったり、大切な年金の資金を株につぎ込まれて大損を出して支給額が減っても、目の前の株価がちょっと上がったり(それもすでに効果は無くなり、暴落しているが)、非正規雇用で雇用が増えたことで景気が良くなったとか思いこまされている人たちを目覚めさせるには、どうしたらいいのだろう。

 

最近スタンディングでは体調を崩す人が相次いでいるので、とにかくお互い健康第一、政治活動をするにも健康でなければできない。政府がイライラさせてくれてストレスが多いから、十分気を付けないと・・・と何人かに声をかけた。

 

いま、NHKのニュースで「世界一貧しい大統領」ウルグアイのムヒカ氏のことを紹介している。「指導者は大多数の国民と同じ生活を」と、現役時代も給与の90%を寄付してごく質素な生活をしていたとか。

 

ムヒカさん、煎じて飲ませたい人が大勢いるので、爪の垢をゴッソリ残していっていただきたい!

 

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元大統領というより、「優しいムヒカおじいちゃん」って感じですね。