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よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

安保法制の運用は参議院選挙しだい

社会のこと

昨日のスタンディングの時に、メンバーから雑誌のコピーをもらった。「自然と人間」という月刊誌に掲載された、元内閣官房副長官補の柳澤協二氏の講演をまとめた記事である。題名は「必要な戦争はない。だから二度と戦争をしてはいけない」

 

 

小泉総理の時に行われた自衛隊イラク派遣の内実。結果は、一人の犠牲者も出さず、また一発の弾も撃たずにすんだが、ほんの少し運命の針が悪い方に振れていたら、大変なことになっていたかも知れない。

 

あの時、柳澤氏は部隊長に「無理をしてまで橋をつくることはない。危なかったら宿営地にこもって一人もけが人を出さないで」と言ったという。官邸の雰囲気もそうだったそうだ。しかし、安倍政権の下で派遣される部隊はどうか。武器を使わずに帰ったらむしろ怒られるかもしれないという雰囲気を感じ取ったらどうなるか。差し迫った状況の中での人間の決断は属している組織の雰囲気に影響されると、柳澤氏は法律の中身もさることながら、自衛隊を送り出す政治の雰囲気を案じている。

 

「戦争の三位一体」。昔のドイツの軍人クラウゼヴィッツという人の言葉だそうだ。「戦争を構成する要素は国民と軍隊と政府である」というもの。戦争をするために一番必要なのは国民感情を煽り立てること、国民が「そうだ、お国のためにみんなで相手をやっつけよう」ともりあがった時に一番戦争がやりやすくなる、と言っているそうだ。今の日本はかなりそんな雰囲気になりつつあると、先の戦争を知っている世代の多くの人が案じている。

 

だから政治の役割は国民感情を鎮めるものでなければいけないのだけれど、これが難しい。なぜかと言えば、政治家が「まあまあ、皆さん冷静に」と言ったら選挙で勝てない。選挙で勝つためには、甘利さんも「良くない人」とも付き合ったくらいで・・・。

 

勇ましいことを言う政府は支持率が上がる。イラク戦争を始めた時のブッシュ大統領の支持率は70パーセントを越えた。ウクライナに攻め込んだ時のプーチン大統領の支持率は80パーセント。国民は勇ましい言動が好きなのだ、と言う。

 

そういう政府は強いかもしれないけれど間違いの多い政府でもある。ことによったら大変な間違いをしているかも知れないと思いつつ、強いから国民は何となく安心してついていってしまう。そういう政府が欲しいのか、それともさほど強くなくても良いから、間違いの少ない賢い政府が欲しいのか。そういう政府の選択が主権者である国民に問われている。

 

安保法制は成立してしまったけれど、自衛隊を新たに海外派遣するためには国会の事前承認がいる。一般的に法律の審議は、衆議院で通したものを参議院で否決しても、衆議院で再度三分の二で議決すると成立してしまう。ところが、国会承認にはそのルールが適用されないので、参議院で野党が多数を取れば、少なくとも安保法制の運用については国会承認ができなくなり、この法律が動けなく可能性が出てくる。そういう展望のもとにあるのが今度の参議院選挙なのだから、以前へまをやった政党が返り咲くわけではないし、もっと気軽に野党を多数にしたら、と柳澤氏は言う。

 

イスラム国に代表される国際テロについては、もうとうてい空爆では解決できない。地上部隊の投入となれば日本への支援要請が出てくるだろう。「IS攻撃への後方支援はしません」と安倍総理は言っているが、状況が変われば政策判断を変えるだろう。

 

後藤健二さん殺害事件の時、2億ドルの難民支援は立派なことで「難民支援です」と言えばよかったものを「ISと戦うための支援です」と言ってしまった。当時も現在も、日本がどういう国であると発信するのがいいのか問われている。国際テロの問題をどう解決するのかの展望をもたなければいけない。

 

イラクに行った自衛隊は一発の弾も撃たずに活動してきた。それが日本のブランドになっている。今慌てて「ふつうの国」になると言って、自衛隊をやみくもに紛争地へ出して武器を使用させるのではなく、今日まで70年間積み重ねてきた日本のブランド力をもう一回見直していくべきではないか。

 

必要な戦争などない。後から振り返ると、全ての戦争は無駄な戦争だ。そんなことを二度と起こさない、それが私たちの運動の原点だ、と締めくくられている。

 

 

現在安保法制の違憲訴訟も起こされているが、この国の司法の独立性のなさを考えるとはなはだこの裁判の行方も心もとない。であるなら、現実問題として、とりあえずは事前承認が得られないよう、なんとしても参院選で与党が多数になることを阻止しなければならない。野党がどんな体たらくであろうとまずは野党に投票をと、難しい説得をめげずにやっていくしかない・・・と、その思いをあらためて強くしたことであった。

 

柳澤氏の文章の引用部分と、私の考えとが少々混然となってしまった文章で、申し訳ありません。

 

 

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今月の統一行動のチラシ。

立春」は「雛祭り」に変更。テーマカラーはピンク。

お雛様のコスプレは・・・難しいかな?

 

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こちらは「三河弁バージョン」。

「まい」は打消しではなく、勧誘を表す助詞。「~ましょう」。

「りん」は命令。「~なさい」。