よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

素人歌舞伎、今年は観客

去年は初舞台を踏むので、朝から白塗りの化粧に腰元の着物を着せつけていただき緊張していたけれど、今年は出ないことにしたのでお気楽に観客として劇場に出かけた。

豊橋素人歌舞伎保存会の年に一度の定期公演だ。



会場はあふれんばかりの人


朝9時入りした去年と違い、早めのお昼を食べてから出かけたので、最初の出し物「寿式三番叟」は終わって、二番目の「菅原伝授手習鑑ー松王下屋敷の場ー」の途中だった。去年「伽羅先代萩」で、お家騒動で敵対勢力に命を狙われる幼君鶴喜代の代わりに、毒入りの饅頭を食べて死ぬ千松を演じて雨あられとおひねりをいただいた子役のFちゃんが、今年も悲劇の身代わり、松王丸の息子小太郎を演じている。パンフレットを見ると「小3」となっているが、舞台上で見るともっといたいけなく見えてけなげさ倍増、観客の涙を誘う。今年もおひねりがいっぱい飛んでいた。


次の演目は「釣女」。これは大名と太郎冠者が出て来る狂言で、美女を釣りあげた大名の真似をして、太郎冠者が嫁として釣り上げる醜女の化粧がひとつの見もの。しかもそれを芸達者の方が大げさな身振りで演じて大いに会場の笑いを誘っていた。


最後の演目は「恋飛脚大和往来ー新口村の場ー」。飛脚宿の養子の忠兵衛が遊女梅川に入れあげ店の金を使い込んでしまい・・・という悲恋物の、忠兵衛が梅川と実父の住む村を訪ねるくだりだ。雪の中で転んだ義父を案じて思わず駆け寄り、切れた下駄の鼻緒をすげる梅川。正体を隠してはいるが義父は相手が息子の人生を狂わせた「傾城」と気づく。気づきながら知らないふりを装って、息子の身を案ずる言葉を梅川に言うお涙ちょうだいの場面だ。盛大におひねりが飛び掛け声がかかる。こういうの、昔から日本人は好きなのだなあと改めて思う。



画像が小さくてすみません
歌舞伎のあの縦縞の幕が上がると一面真っ白 
再度その白い幕が引かれると現れる、この雪の風景がきれいでした


歌舞伎なんて分からないと思っていたが、去年ひょんなことから参加することになり、素人歌舞伎ではあるけれどその舞台を実際に見て、なるほど江戸時代の庶民の娯楽だと納得した。ちょっと知識を得れば分かり易いし面白い。そのちょっとした事前の知識は、今はインターネットで簡単に得ることができる。嬉しい時代だ。



市長を囲んで終わりの挨拶
去年より人数が少ないような・・・
ここもかなり高齢化が心配 興味のある方ご参加を!
私は夜の稽古が苦手なので残念ながら退会です
ちなみに、名古屋から参加している方もいます



保存会のメンバーの高齢化も問題だけれど、観客も平均年齢かなり高めで、私の座っている横の通路を上り下りする方の足元がとても案じられた。通路の階段に手すりがあったら良かったかもしれないと思った。



おまけ

去年の写真 恥ずかしながら、私はピンクの着物、後列の腰元です