よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

心配の種

やっとアクセス数が落ち着いてきたようだが、前回の動物実験についてのエントリがスマートニュースサイトに取り上げられたらしく、このところたくさんのアクセスとコメントがあった。どうも叩かれやすいタイトルを付けると、ある種の方たちがパッと反応してブックマークされ、いっぱいお説教をいただいてしまうようだ。

はてなに登録せずにコメントしようとすると、ブックマーク利用になるらしい。私自身はいまひとつブックマークの利用法が分かっていない。

 

その中に、「大変だろうなこういう生き方。自分が利用しているものすべてに他の生命の死がなんら関与してないことを証明していかないといけないというのは」というコメントがあった。

 

同情ではなく皮肉の文脈での言葉だ。確かに自分でもめんどくさいなと思うこともある。前世は小動物か植物だったのだろうかと、輪廻転生も死後の世界も信じていないくせに、そんなことさえ思うこともある。動物実験や虐待のニュースを聞いたりすると、理屈ではなく、勝手に私の感覚がまるでその動物が自分であるかのように辛く感じてしまうのだ。

 

動物だけではない。花の生産量の多い豊橋市は今「花男子プロジェクト」などという活動もしているほど、花の売り込みに力を入れている。その一環で駅前のペデストリアンデッキにはたくさんの花が常に飾られているのだけれど、花壇の花をいつも美しく咲かせているためには、早め早めに苗を抜いてしまって、次のシーズンの花苗に植え替えなければならない。

 

その作業に当たっている場面に出くわしてしまうと、まだ結構花を咲かせている苗がどんどん抜かれゴミとして処理される光景に心がチクッとしてしまう。そんなだから、自分の家の花壇はいつもなかなか植え替えることができず、私が苗を買いに行く頃にはもう花屋さんにはくたびれた売れ残りが少しあるだけ、ということがしばしば。今は植えっぱなしのものがほとんどになり、あまり植え替えもしないので寂しい花壇になっている・・・これは私の横着もかなり影響した結果で、お恥ずかしい限りなのだけれど。

 

じゃあ、肉は食べないね、野菜だって命だよ、というご意見もいただいた。お説ごもっともだ。理屈を通そうとすると何も食べられない、息も吸えない吐けないとなってしまう。

 

生きものは皆何かしら他の生きものの命を食べて生きている。食物連鎖の頂点に人間がいて、いちばん多種類の命をいただいている。また他の生きものは道具や自分の身に付けるもののために他の命を奪うことはないが、人間は命を衣服にし、道具にし、インテリアにし、装身具にさえもする。

 

だからせめて最小限にしたい、と思うのだ。なるべく負担の少ない方法で処理した命を感謝していただき、無駄にしない。遊びや贅沢のために殺すことは避ける。動物実験が必要となるような成分は極力使わない・・・。それも自分の分かる範囲のこと。とことん調べ上げて自分の基準に合うものを選ぶなどと言う論理的行動ではない。

 

知らなければ知らぬが仏なのだけれど、知ってしまうと気になる。なるべくそうした心配の種が減ったらいいなという、確かに自分勝手な話なのだ。

 

昔はべっこうや象牙のアクセサリーが好きだった。でもそれらが装飾品として珍重されるため密猟が絶えず、動物たちが人間の欲望の犠牲になっていると知って、単純に美しさをめでていられなくなった。

 

母が残したアクセサリーに、べっこう風や象牙風のものがある。私も気に入っていてよく身に付けるのだが、自分が買ったイミテーションと違って、もしかすると母のものは本物かも知れないと思うと、なんだか付けていても落ち着かない。

 

しかし、すでにあるものを使わないのも、そのものを生かさないことになってもったいない話だし、イミテーションかも知れないのだし・・・などと自分で自分に言い訳しながら使っている。それでも、ほかの人に「あの人、動物を犠牲にしても身を飾りたい人なのね」と思われないかしらと心配になる。あまり人がどう思うか気にしない人間なのだけれど、こういうことはなぜか気になってしまう。

 

 

自分で選択することができる人間ならいいけれど、選択どころか抗議の声を上げることもできない、弱い立場に置かれた人や生き物が苦しい思いをすることはできる限り避けたい。これは私の動物的で原始的な嗜好で、主義とか論理ではない。今回はたまたまひとつの醤油会社のことが目に入ってしまったので、署名したしブログにも書いた。

 

面倒くさい性分だけれど、極力自分の心配の種や、自己嫌悪の種を減らしたい。

突っ込んでくださった皆さん、突っ込み甲斐のないヤツと思ったでしょうか・・・。

 

 

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知らぬが仏。