よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

『旅猫リポート』有川浩著 ハチに似た猫ナナのお話

読み終わってから一週間ほどたってしまったけれど、どうしてもこの本のことは書いておきたい。

 

題名も村上勉さんの表紙も楽しそうな感じがして、猫だし、この雰囲気だし、心がほっこりするようなお話かな?と思って手にした。「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」と猫が主人公の話では日本一有名であろう作品をもじって始まり、しばらくは期待通りの路線で展開する。

 

ところが途中で「えっ?!」と思う言葉がポロリと出現し、だんだん話は思いもしない方向に・・・。

 

終盤はもう泣かずに読むことはできなかった。へそ曲がりな私は、あざといお涙ちょうだいは嫌いで、こんなことで泣けるかなんて思ってしまうのだけれど、そうしてこの話はまあ、定番と言えば定番の泣かせるストーリーなのだけれど、なぜかすっかり素直に思いっきり泣いてしまった。もうしゃくりあげて・・・。

 

泣かせてやろうという話は好きではないし、泣ける話がいい話とも思っていない。けれども、そんな私がこの本では素直に泣き、そうして読み終わったとき、悲しいのだけれど、爽やかで心はなごみあたたかな気持ちになっていた。

 

猫の話だからだろうか。たしかに猫好きにはたまらない描写が随所にある。でもおそらく、猫嫌いの人はどうか分からないが、特別猫に興味のない人でも、この本は楽しく読めるだろうと思う。なぜなら、登場人物がそれぞれに非常に魅力的であり、主人公のサトルと彼を取り巻く人々との関係が心地よいのだ。一人の女性を挟んで嫉妬や疑心暗鬼もあったりするのだけれど、ドロドロし過ぎず、またそのことが人物たちをより魅力的に描き出す効果を上げている。

 

あまりストーリーに触れるとネタバレにならざるを得ないので詳しくは書かないが、サトルと愛猫ナナが銀色のワゴンであちこち旅をするロードストーリー。我が家の猫たちにとっては車に乗ることがもう大変な脅威でありストレスなので、こんな風に猫と一緒に旅をするなんて夢のまた夢。もしまた子猫から飼うことがあったら、小さい時から車で出かけたり知らない人に会わせたり、じゃんじゃんやってしまえば神経の太い猫が出来上がるだろうか。いや、猫だって持って生まれる性質があるし、だいいち、多分私にオーガストとドリームの後の猫はない。

 

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昨日から今日のアクセス数を見てビックリ!

普段と一ケタ違う!それほど昨日のタイトルは刺激的だったのか!

うかつだった。

このところ安保法案にというか、強引な政治のやり方にばかり気を取られている。

「政治がうまく機能しているとき、国民は政治を意識しない」という。

私は未だかつて今ほど政治を危惧したことはない。