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よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

ムラがあるのが玉にキズ『天皇の料理番』

甘えんぼお婆さん猫が大きな鳴き声で抱っこをせがむので、要望に応える。この気位高き猫さまは、抱っこしながらパソコンをいじったり本のページをめくったりすると、片手間に抱かれていると感じて面白くないらしく、強く抗議の声を上げる。

 

それで、なるべくなら100パーセント集中して抱きたいが、結構求める時間も長いのでついテレビをつけてしまう。背中をトントンしていれば、テレビを見るのはOKなのだ・・・と、テレビっ子を猫のせいにする。

 

テレビと言えば、ゆうべの『天皇の料理番』は少々がっかり。この脚本家は原作があればまあまあいいかなと思っていたけれど、やはり『ごちそうさん』と同じことをして見ている者をフッとしらけさせてしまう。

 

私は昭和30年代の子供で、しかもうちの父は当時としては優しい父親だったのではないかと思うけれど、口ごたえなどしようものなら「親に口ごたえするとは何事だ!」と怒鳴られた。このドラマの時代は大正であり、田舎の大きな商家で父親が絶対の権力を持った家で育った俊子さん(黒木華さん)が育てているのだし、昨日の話の長男の態度は少々無理がある。

 

どうもこの脚本家は先に書きたいエピソードがあり、そのためには無理も矛盾も無視する傾向がある。これくらいは・・・と思うのかも知れないが、その小さな無理が引き込まれているフィクションの世界から一気に現実に引き戻す。役者さんたちがいい演技をしているだけにもったいない。

 

また、時間の流れもゆっくりだったり妙に早い所があったりで興をそぐ。長い期間を描く場合、たまにポーンと時代が飛ぶのは致し方ないが、この作品は少しリズムが悪いように思う。脚本家が書き込みたいところとそうでないところとの、気まぐれによるのかと感じてしまう。

 

それから昨日は大正皇后の出番が少しあった。演ずるは和久井映見さん。決して嫌いな女優さんではないが、どちらかと言えば親しみやすい雰囲気が持ち味の方で、皇后様という役柄には合わなかった気がする。それに、秋山厨司長の揚げた天ぷらを召し上がるシーンの手皿にもがっかり。部下と話すのにいちいち人を介すという描写をするのなら、皇后様が食べ物を召し上がる様子もちゃんと調べて再現してほしかった。それができないのなら、映さない演出も考えられるのだから。

 

鈴木亮平兄やんが出なくなったら、急にドラマにしまりが無くなってしまった(小林薫さんも出なかったし)。全体的には、このところの停滞気味なドラマ界にあって、60周年特別企画にふさわしい豪華な出演者で、役者たちもそれぞれ期待に応える熱演(主役はちょっと物足りないけれど)でなかなか良い作品なので、よけいにちょっとした取りこぼしが残念に思われる。

 

 

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新しい写真がなぜか取り込めなくなっているので、以前使った「ごめん寝」ネコちゃんでお茶を濁します。ゴメンネ!