よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

スーパープレゼンテーション

録画しておいたEテレの『スーパープレゼンテーション コリン・パウエル』を見ました。どんな話をなさるのかも知りませんでしたが、この番組は偶然何度か見たらとても面白かったので、とりあえずという気持ちで録画しました。

いかにも軍人然としたいかついパウエルさんですが、お話はこどもの教育についてでした。タイトルは『Kids need structure 子どもには規律が必要なのです』。こちらで視聴できるようですのでぜひ興味のある方はご覧ください

人間がちゃんと成長するためにはその人が一所懸命になれることを見つけることが大切で、そのためには小学校から高校までの教育で落ちこぼれを出さないようにしなければならない。その教育は小学校から始まるのではなく、お母さんのお腹の中から小学校入学までの間こそ重要だと言っていました。人は皆良いスタートが必要だと。

パウエルさん自身も移民の子で家庭も貧しかったが、幸いなことに両親が厳しくしつけてくれたのだそうです。高校まで公立学校で成績も良くなく、途中学校を辞めたいと親に言ったこともあるが、「じゃあ、うちの子を辞めなさい」と言われ仕方なく高校まで卒業したそうです。その後入った軍隊で自分の居場所を見つけたそうです。

日ごろ私が思っていることとぴったり一致したことを、影響力のある人が、しかも程よくユーモアも交えて言ってくれているので嬉しくなってしまいました。パウエルさんは現在非営利団体を創設して、奥さんと共に教育の普及活動に携わっているそうです。

アメリカは自己責任で小さな政府を求める人が多い国だからということもあるのでしょうか、パウエルさんのように政界を引退したあと、社会のために働く人が多いように思います。70代はざら、80代までも現役にしがみついている政治家の多い日本とはかなり違うような印象を受けます。(俳優などの有名人もさまざまな社会的活動に関わる人が多くいます。自分のネームバリューをうまく世の中のために使っていて、それでこそ「セレブ」と言われる価値もあると思います)

待機児童の解消もいじめの根絶も大切ですが、政治にできることとできないことをはっきりさせ、国民も日本国民として果たさねばならない義務があることをもっときちんと言うべきです。家庭で作った土台の上にしか、国は教育という建築を築いていくことができないのです。(もちろん特殊な事情で基礎となる家庭環境のない子どもには、行政が手を尽くさなければなりませんが)言いにくいことを言わないのは、国のことを真剣に考えていないからです。

「子どもたちは人間としてのルールをきちんと身につけるべきだ」

パウエルさんのプレゼンの聴衆がどういう人たちか分かりませんが、画面で見る限り若い人がたくさんいました。こういうことをこれから親になる若い人に意識させることが大切です。家庭を築くとはどういうことか、子どもを持つとはどういうことか、そうしたことを考えることもなく「できちゃったから結婚する」のでは、きちんとした土台が作れるはずがありません。

一定の年齢になれば結婚する権利はありますが、その裏には義務も責任もあるはずです。嫡出、非嫡出で差別されない社会も大切ですが、世の中で生きていくということには、権利の前に義務と責任があることも同時に言わなければなりません。権利意識ばかりが肥大して育ってしまった大人を変えることはとても難しいので、就学までの土台をちゃんと作ることのできる人を育てることも簡単ではありませんが、何をおいてもこれをきちんとしなければ、いつまでたっても賢い選挙民も育たないし、本気で国のことを考える政治家も出てこないでしょう。