よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

新旧の斉藤一のツーショット

昨日の『八重の桜』に斉藤一新島襄が二人で酒を酌み交わすシーンがありました。新島襄役のオダギリジョーさんは、以前この大河枠の『新撰組!』で斉藤一役を演じていました。なんだかちょっとおもしろいなあと思いました。オダギリさんはどんな気持ちかしら。俺の方がうまかったぞ、とか思うのかな?なんて考えてしまいます。それとももう今回の役になりきっていてそんなこと頭の中を掠めもしないものなのでしょうか。

このシーンに触発されて改めて斉藤一Wikipediaで調べてみたら(掲載されていた写真にはちょっとビックリ)、昨日ドラマで紹介されていた時尾さんとの結婚は斉藤にとっては再婚だったのですね。八重も新島と再婚しますし、あの時代の人にも結構再婚ってあったんだなあと、少々意外な感じがしました。病気で早く亡くなったりしたためなどで、今とはそこに至る事情が大分違うかもしれませんが・・・。

私は新撰組隊士といえば近藤勇土方歳三沖田総司くらいしか知りませんでした。平成13年に点字図書館から『逃げ水』という子母澤寛の上下巻の作品を預かりました。これは幕末の三舟に数えられる山岡鉄舟を主人公にした話なのですが、周辺の人物として新撰組隊士がとても大勢登場しました。序列でいうと何十番目というような(最盛期には200人くらいいたそうなのでこれでもきっと上の下あたりの人か)隊士まで出てくるので、名前の読みを調べるのにとても苦労しました。ネットのすごさを知ったのもその時で、その何十番目というような人も殆ど名前だけはヒットします。誰かしら新撰組フリークの方がサイトに取り上げているのです。そのサイトの充実振りも目を見張るものがたくさんありました。ただ「読み」までは論及していないのが普通で、結局何人かは「あて読みしました」ということで処理したのですが、その時に斉藤一という新撰組隊士を初めて知りました。

その数年後にNHKの『新撰組!』が放送されましたので、芹沢 鴨とか、山南 敬助(この役は今大評判の堺雅人さんが演じ、まだ当時は殆どテレビ界では無名に近かったと思いますが、とても存在感のある演技で、たしか「殺さないで!」というNHKへの嘆願も多かったようです)とか、河合 耆三郎などという登場人物に妙に親近感を覚えながら見ました。斉藤一は腕が立って無口な設定、つまりニヒルでクールな役どころ(今回降谷建志さん演じる斉藤も同じような設定でした)で、月曜日には会社のお昼休みに若いパートさんとオダジョー斉藤のことを話して盛り上がったりしたものでした。

それまで興味がなかった時代物の小説のおもしろさを知ったのもこの『逃げ水』という作品を預かったお陰でした。そして同時に時代物のドラマも面白いと思うようになりました。全くの食わず嫌いだったのです。いまではむしろ、現代が失ってしまった日本の古き良きものをいろいろ教えられる気がして、市民館の図書室に行った時なども好んで時代物を選んでいる自分がいます。

新旧の斉藤一さん役者のツーショット場面から、そんな自分の転機となった音訳作品を思い出した昨夜でした。