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よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

一緒には帰れないのよお母さん

母のところに行き、今日も散歩に出ました。いつものようにそちこちのお宅の庭の花を眺めながら近くの公園まで行くと、ちょうど3,4人の幼児が遊んでいました。木陰に母の車椅子を止めてしばし子どもたちの遊ぶのを眺めます。一人の男の子が母のそばによってきてニコッと笑うと、母も嬉しそうに「優しい子だね」とにっこりしました。孫を遊ばせてた頃を思い出すのではないかと思うのですが、そう問いかけると母は苦しそうな顔をします。思い出そうとしても思い出せなくて困っているような気がするので、そういうことを聞くのは止めたほうが良さそうです。

結構風があったので私は涼しくて心地よかったのですが、しばらくすると母は「寒いねえ」と言います。それを潮に公園を出て、いつも母との散歩のときに行くスーパーの中のケーキ屋さんに行きました。この前はそこのフードコートでソフトクリームを食べて母が寒がったので今日はケーキ屋さんでムースを買って外のベンチで食べることにしました。初めは大きな口を開けてパクッと食べてくれたので良かった!と思ったのですが、3口も食べるともう「おなかいっぱい」と言い、口を開けようとしなくなってしまいました。あらあら私の分も買ってしまったのに、もっと食べてくれないと私が太っちゃうよ、と言ってももうダメとなったらダメです。

仕方がないのでそれでホームに戻りました。デイルームに戻って「じゃあ私はこれで帰るから」と言うと、「それじゃあ私も帰るわ、ここにいても仕方ないし・・・」と言います。お母さんはここで暮らしてるんだよと言うと「こんなとこ知らんよ、初めて来た」。数分前のこともすぐ忘れてしまう母は、私と外出しているとずっと私と一緒に暮らしているつもりになってしまうようなのです。母に置き去りにされるような気持ちを味わわせないためには、ホームに戻ってすぐ私が帰ってはいけないのだと気がつきました。しばらくして私と外出したことを忘れ、ずっとここにいたのだと思う常態になってから「帰るね」と言わなければいけないのです。配慮が足りなくてほんの一瞬でも心細い思いをさせてしまいました。ごめんねお母さん。



以前我が家に連れてきたときの母
ここで4年暮らしたのに、家も猫たちも思い出せなかった・・・