よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

東電の2年、犬たちの2年

岐阜の動物愛護団体に預けられている21頭の福島の犬たちが、里帰りしてもとの飼い主と対面するというドキュメンタリー番組を昨夜テレビで見ました。恐ろしい思いをした後、訳もわからないまま飼い主と引き離されて2年。今度は2日がかりの長いドライブの果てに懐かしい飼い主と会えたのですが、一緒に過ごせた時間はたった3時間でした。団体生活になれた犬たちは出発の時も別れの時も皆おとなしくケージに入ったそうですが、いったいどんな気持ちだったことでしょう。そして飼い主のことは覚えていたようでしたが、いちようにふるさと福島のことはあまり分かっていないように見えたのは、動物特有の鋭さで故郷の地の変質を感じ取っていたのかもしれません。

言うまでもないことですが、犬にとっての2年はとても長い時間です。地震とか放射能とか避難とか、人間界の事情も犬には分かるはずもありません。被災された方々のご苦労も計り知れませんが、何も分からないまま人間の都合に振り回される動物たちもたいへんな被害者です。震災直後のニュースで酪農家に飼われていた動物たちの事を聞くのも辛いものでした。電気って清潔で便利でいいわね・・・と、お気楽に使っていた罪深さを改めて痛感します。東電の事故が起きるまで、いったい日本にいくつの原発があるかもまるで知りませんでした。

『豆腐屋の四季』で知られる作家の松下竜一さんは、ご夫婦とお子さん3人の家庭で1990年代に15アンペアの電力の家で暮らしながら原発反対の立場を貫かれました。頭が下がります。このところはまた連日汚染水漏れのニュースです。廃炉にするにしても気の遠くなるような長い険しい道のりを、東電はどう実行していくのでしょう。国は、私たち国民は、何ができ、何をすべきなのでしょう。