よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

体育の日と母

昨日母を訪ねると、このところ少し風邪気味で元気がないとのことで、デイルームに置かれたベッドで横になっていました。今日は施設の運動会という予定になっているので、スポーツ好きの母のことだからきっと元気も出るんじゃないかしら・・・とまた出掛けてみました。

運動会はもう始まっていて綱引きの最中でした。いくら探しても、出場している選手の中にも、周りの椅子席や車椅子で応援している観客の中にも母の姿はありません。もしや、と思って昨日のベッドの場所を見ると、やはり母はそこにいました。横になったまま。そばに行って「大好きな運動会なのに起きて応援しないの?」と声を掛けると、「えらいで(身体がつらいから)いい」と目を開けようともしません。ああ、こんなにも気弱になってしまったの。少なからずショックでした。

おしゃれが母の最後の砦、と思っていたのに数年前からもう施設のスタッフに着せられるままで、上下の組み合わせはおろか、ボタンのかけ忘れにも無頓着になってしまいました。グループホームから男女一名ずつに選ばれて、近所の小学校の行事に招かれて行ったことを、得意げに話すこともなくなっていました。それでもまだスポーツへの興味は残っているのでは・・・と希望をつないでいました。今の施設に移ってからも、職員の方に学校時代はかけっこや卓球の選手だったことを話したというくらいですから。

昔から季節の変わり目には少し体調を崩す傾向があったから、きっと今回もそれでしょう。これを乗り切って冬になってしまえば、また元気になる。体の調子が悪いと気持ちも弱くなるから。そう自分に言い聞かせながらも、こうやってだんだん母の生きる気力は細くなっていくんだろうなと認めざるを得ません。このタイミングでもしものことがあると、兄にはおまえが施設を替えたりしたからだと責められそうです。せっかく近くなったのに、まだまだしようと思っていたことを少しも実行できていません。

95年。よくぞがんばって生きてくれました。でももう少しがんばって!私にもう少し時間をください、お母さん!