よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

グループホームから特養へ

一昨年から母の状態が大分悪くなって、去年は青葉の家の館長さんから「グループホームではお世話できなくなる日が近いかもしれません」と言われました。併設されている老健に空きが出たら多少まだ状態が良くても移る、ということを提案されお任せしました。同時にどっちみち環境が変わるのなら少しでも便利なところにと思い、我が家のすぐ近くにある施設にも入所希望の書類を出しておきました。

ネットで調べると、その施設の待機者はかなり多く、退所者数で単純に割り算すると15年以上もかかりそうでしたが、重複申請も多く、また要介護度1や2の軽度の人も多く含まれているそうで、幸いにも申請2年目にして声がかかりました。うちから徒歩でも10分とかからないくらいの場所なので、毎日でもマッサージに行くことができます。私は神様に感謝しながら、早速母を新しい施設に移すため動き出しました。

連絡を頂いたのが5月の下旬、それから相談員と看護師の方の本人面談、そして家族面談は日曜日に私が施設に伺いました。入所前健康診断が必要とのことなので、仕事の休みの土曜を待って母をその施設の経営母体の病院に連れ出し受診、一週間待って診断書類を受け取りに行き、施設に提出したのが先々週の土曜日でした。それからの一週間は正式決定の返事を今日こそ今日こそ・・・と待って、すっかり待ちくたびれました。いつ来るかわからない連絡を待つのはこんなにも疲れるものだったのねと痛感した一週間でした。

そして先週火曜日に、待ちに待った正式決定の通知がありました。受け入れ側と私のほうの都合がちょうどいいのが昨日23日だったため、入所までの準備期間は3日間しかありません。アスクルダンボールを青葉の家に送り、引越し業者を予約し、母を送るためのタクシーも予約(私は携帯電話を持っていません)。入所手続きのための母の住民票も取らねばなりません。会社の仕事をこなしながらこれを片付け、当日の自分の動きの段取りや持っていくものを、思いつく都度メモに書き留めて落ち度のないように注意しました。なにしろ青葉の家は遠くてバスは不便、忘れ物などあったら大変です。

事前に一度母に会いに行く日もなく、当日は退所の事務手続きと引越し準備(ホームの方がほとんど箱に詰めてくださっていたのでとても助かりましたが)で私は時間にも気持ちにも余裕がなく、母には何も説明する暇もありませんでした。なんとなく母はいつもの外出とは違うものを感じ取ったようでしたが、説明する間もゆっくり別れを惜しむ暇もなく予約しておいたタクシーが時間通りに来て、ホームの職員の方々に見送られ、母は泣き顔で車中の人になりました。


今度の施設は特別養護老人ホーム。こぢんまりして家庭的だったグループホームとは大分雰囲気が違います。ロビーで待っていると係りの方が母に挨拶に見えました。すると母が「この人は初めて会う人。今度ここになるの。前のところでは私が手におえなくなってこっちになるの」とつぶやきました。母がそんな風に受け止めたなんて!私はとても驚き、そして母に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。去年友人のクリニックで受診するため外出した時は、数時間してホームに戻るとその都度新しいところに来たような様子に見えました。そのため何度も娘に置き去りにされる気分を味わわせる結果になるのなら、もう決して母を連れ出すのはやめようと決心したくらいです。やはり母は足の状態が改善しただけでなく、全体的に去年よりかなり良くなっているのでしょう。こんなことならちゃんと説明してあげればよかった。青葉の家の職員の方々にも、もっとお礼やお別れが言いたかったかもしれない・・・。ごめんね。お母さん。


そのあと母は係りの方に連れられていき、私は相談員、看護師、リハビリ担当者、栄養士、ケアマネージャー、と各係りの方々の説明を受け入所のための書類をいただいて、母の顔を見に行きました。昼食を終えたテーブルで、母は前の席の方と話が弾んでいました。元気そうで安心しました。明るくて社交的な性格の母なら、きっとここでもすぐ馴染めるだろうと、少し心が軽くなるようです。さあ、家に戻って今度は引越し屋さんを迎えなければなりません。



たった9人のお年寄りにいつも数人の職員がいて、家庭的でのどかな雰囲気だった青葉の家に比べると、今度の特養はまるっきり大きな病院という感じですし、お年寄りは母の入った新館だけでも何十人もいます。しかもグループホームより介護度の高い方が多いのです。話しかけてもらうのが大好きな母には、少し物足りないかもしれません。せっせと私が訪問して、その分は埋めたいと思います。だから勘弁してね、お母さん。