よんばば つれづれ

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アルマイトのお鍋、プリティ!

小林薫さんの『深夜食堂』がとってもいい味わい。これも原作はコミックだそうです。本当に日本のコミックは質が高いですね。

「小腹も心も満たします」のキャッチコピーどおり、毎回短い時間の中に下町の人情のしみじみした味わいがしっかり描かれていて、そしてどの料理も実においしそう。誰でも作っているごく普通のメニューなんだけど、もう見てて思わず食べたさのあまり作るしかない!ってなるような・・・。公式サイトを見たらフードスタイリストは飯島奈美さんでした。やっぱり!


かもめ食堂』で初めて飯島さんのお料理に出合いました。おにぎりとか豚のしょうが焼きとか、ごく普通のお料理がなぜかものすごく特別でおいしそうでした。映画を見終わったらたまらなくしょうが焼きが食べたくなりました。

1年ほど前になるでしょうか、NHKで『天使のわけまえ』という観月ありささん主演のドラマがありましたが、これももう料理が第二の主役というくらい魅力的で、「これ、飯島さんのお料理だ」とすぐ分かりました。普通の料理を普通に作るのにその人の作品と分かってしまうって、すごいですよね。どんなに心の傷ついている人でも、飯島さんのお料理を食べたらホッコリしてしまうんじゃないかなあと思います。おいしいものを食べることは幸せになること。こんなお料理が作れる人になりたい!と思いながら、いざ台所に立つと手抜きばかりしてしまうダメ人間です。

『かもめ・・・』や『天使・・・』の料理はいまどきの演出でしたが、この『深夜・・・』は昭和のにおいプンプンです。なにしろ記念すべき第一回目のお料理が「赤いタコウインナ」、続編の第一回もやはりこのウインナで始まったという、中高年にはたまらなく懐かしい雰囲気です。今回見たのは「あさりの酒蒸し」でしたが、アルマイトのお鍋で出てきたのです。アルマイトの鍋ややかんって、もう何十年も見てない、手にしてない。ああ、こんなにも可愛らしくて、温かみのあるものだったのね!って感じでした。

深夜食堂』公式ホームページ「今宵のごちそう」より