よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

懐かしや、常磐ハワイアンセンター!

GyaO!で『フラガール』を見ました。公開時とても評判を呼び、第30回の日本アカデミー賞最優秀作品賞も受賞した作品です。

やはり期待にたがわない素晴らしい映画でした。笑って泣いて、あったかい気持ちになれます。ろくに作品を見たこともないのになぜかお高くとまって意地悪そうな印象を持っていた松雪泰子さんですが、『Mother』『パーフェクト・リポート』『容疑者Xの献身』等、地味で薄幸な女性やら鬼のような上司やら何でもこなす素晴らしい女優さんだったのですね。さらにこの作品では落ちぶれてはいてもすごい実力のあるダンサーという役。序盤で蒼井優演ずる炭鉱の娘が、練習場でひとり踊るまどか先生(松雪)を窓から覗く場面は、友人に誘われたもののそれほど乗り気でない彼女がダンスに魅入られる重要なシーンで、松雪さんのダンスに力がないと話がウソっぽくなってしまいます。松雪さんはダンスの素養などがおありなのでしょうか。それともこの役のために特訓した成果なのでしょうか、とにかく十分説得力のある仕上がりになっていて、ますます松雪さんの女優としての力に感心しました。

もちろんフラガールのリーダーを演じる蒼井優さんのダンスも素晴らしいものでした。またいい作品は必ずいい脇役がいて厚みが出るのですが、豊川悦司さん、岸部一徳さんといった渋い俳優さんがしっかりいい味を出しています。そしてそして、『緋牡丹お龍』(若い人は知らないでしょうね)の富司純子さん、こんな地味で頑固な役がお似合いになるようになったのですね。娘の練習に励む姿を見て心を動かされ、また炭鉱の厳しい現実をしっかり受け止めて考えを変えていく・・・これは決して「ブレる」ことでも変節でもありません。これこそがまさしく「君子は豹変す」「過ちては改むるに憚ることなかれ」、真に賢い人の姿、本物の愛を持つ良き母です。

常磐ハワイアンセンターというテーマパークのはしりみたいな施設が、一世を風靡した時代があったことを懐かしく思い出しました。今はどうなってしまったのかしらと思ったら、「スパリゾートハワイアンズ」と名を変えて健在とのこと。なんだか嬉しくなりました。でも、この時期です。どうなっているかしらと検索したら「10月1日営業再会(部分オープン)」との告知が出ていました。やはり大変な影響を受けていたのですね。GyaO!では福島応援の気持ちもこめて、『フラガール』を配信していたのでしょうか。もっと早く見ればよかった。部分的に会話が聞き取りにくかったり、聞こえても方言が分からなかったりしましたが、物語は充分わかりますし、そんなこと問題にもしたくないほど素晴らしい作品でした。

なるべくたくさんの人がこの『フラガール』を見てくれて、「あ、スパリゾートハワイアンズに行ってみようか・・・」という気持ちになってくれるといいですね。