よんばば つれづれ

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テレビがないのにテレビの話

今年の夏ドラマはあまり惹きつけられるものがなく、初回でリタイア、2回目でおりるあるいはどうでもいいか・・・っていうのが殆どだったので、テレビが映らなくなってもあまり寂しさも感じません。

でも、「おひさま」だけはなんとか見続けていたのですが、これもそろそろ・・・という気分になってきました。登場人物の性格設定が大分違ってきてしまったような気がするし、話がダラダラしてきたような気がしていたところに、この間の出産シーンです。あの時代の女性であんなに大声でわめく人はめったにいなかったんじゃないかなと思いました。「お産は病気じゃない」し、一人の母親が7人も8人もごく当たり前に生んでいた時代なので、周りももう少し出産に対してはさめていてもいいような気がします。お祖母様など「こわいだのお母さんだのなんとしたこと、嘆かわしい!」くらいおっしゃってほしかったわ。

反対に育児に関しては、農家や小規模の商店なら産後直ぐ働き手として期待されたでしょうが、あれだけあまあまの家にしては誰も一言も「子どもがこんな小さなうちから働かなくても・・・」という言葉を口にしないのは不思議。もし収入の点で嫁の稼ぎを当てにしなければいけない状態だったのなら、あのおうちのことですもの、それをうんとうんとすまながって謝るはずでしょう。陽子が亡き母や進学できずなりたくても先生になれなかった友人のためにもなんとしても教師を続けたかった・・・にしては全くその気持ちが画面から伝わってきません。


「げげげ・・・」も前半は引き締まっていてとても良かったのに途中からグダグダになり、後半は半ば惰性で見ていました。テレビも不景気だそうで、きちんとした脚本を書ける人材を使えないのか、そうした人材を育てる力がテレビ業界になくなっているのでしょうか。近頃の子役の演技力は芦田愛菜ちゃんだけでなく、どのこもどのこも目を見張るものがありますし、役者さんの演技力が特に昔の人たちより劣るとは思えません。演出その他の分野までは私はよく分かりませんが、着想や人物設定は面白いのに脚本が残念だなと感じることはしばしばです。活字離れとか本離れと叫ばれるようになってから随分たちました。そうしたことも影響しているのでしょうか。もう何年も劇場に映画を見に行っていないので近頃の映画のレベルがどんなものかよくわかりませんが、しょせん無料のテレビにあまり期待をすることが無理なのでしょうか。

ちゃんとした新しいものを作るのが難しいのなら、いっそ思いっきり昔の番組を放送してくれたらいいのにと思います。案外「あら、昔もこんなものだったの?結構脚本適当ねえ」なんてこともあるかもしれませんが、「女ことば」の生きていた頃のドラマをまた見られたら嬉しいなと思います。おかしな日本語ばかり聞いていると、だんだんおかしいものをおかしいとさえ感じなくなってしまいます。感じなければそれでいいじゃん、とは思いたくないのです。高齢化の時代、アーカイブス(アーカイブズ)・チャンネルは案外人気が出るような気がするのですが・・・。