よんばば つれづれ

民主主義を機能させる、自立した「ひとり」でありたい

今年最後のスタンディング

今日は今年最後のスタンディング、10名の参加だった(私は都合で終了数分前にかろうじて到着し、写真だけ撮影)。

 

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写っていないけれど、手前で署名などの呼びかけをしているメンバーが3人いた。

 

4時から30分のスタンディングをして、そのあと都合のつく8人が、近くの喫茶店でミーティングをした。来年のイベントに向けての意見交換だったのだが、”言い出しっぺ”の提案した今回の企画は、なるべく柔らかく、多くの人を巻き込みたいと、今まで以上にユニークなものだからか、疑問の声や否定的意見が多く、1年目2年目にやってきた形に固執する人も少なくないし、なかなかまとまらない。

 

いよいよ押し詰まって、帰宅を急ぐ人もいたため、まとまらないまま散会となり、来年への課題となった。もう少しきちんとした形になったら、ご紹介したいと思っている。

 

帰り道、北西の冷たい風が強く吹き付け、気温はさほど低くないのかもしれないが、体感的にはかなり寒かった。

 

 

仲良し夫婦の心地よい物語『春子さんの冒険と推理』柴田よしき著

この1年だけでも、どれだけのカップルが不倫で話題に上っただろう。だいたい不倫なんて当事者だけの問題で、ニュースとしての価値などあまりないと思うのだけれど、需要度が高いのか暴きたがる出版社あり、テレビは呆れるほど追っかける。

 

うんざりするようなニュースの多い現世を忘れ、なんとも気持ちの良い夫婦の物語を読んだ。主人公はもと看護師の春子さん。プロ野球二軍選手の園田拓郎と結婚し、アスリートの妻を全うするため専業主婦になる。

 

プロ野球選手も一軍ならば年俸も高額だし、奥様はもと女子アナウンサーとかモデルとかタレントと、たいてい美人と相場が決まっている。けれどもこの夫婦はシーズンの終わりが近づくと、戦力外通告をされないかと心配する夫と、ごく平凡な妻のカップル。

 

しかし夫の拓郎は誠実そのものの人物だし、春子もいつも夫を第一に考え、同性の友人との付き合い方にも誠意があふれ、まさにいつも春風が吹いているようなのどかでほほえましいカップルだ。

 

夫の仕事を除けばじつに平凡な園田家の周囲で持ち上がる、ちょっとした事件や謎。たいていの人がへ~とは思ってもさして気にも留めず流してしまいそうなことに、春子さんはまじめに向き合っていく。そして推理を働かせて解決する。

 

一般的なミステリーと比べれば、派手さも奇抜さもない事件ばかりだ。春子さんの謎解きの次第も、買い物しながらだったり料理しながらだったりの、のどかなものだ。でも、それがこの物語の魅力でもある。

 

平凡でも毎日心を込めて誠実に暮らす気持ちよさ。人を思いやる温かさ。それはもちろん周囲の人を救っていくのだけれど、その人自身にとっても、結局そうしたことが幸せをもたらすのだ。

 

そんなのほほんとした春子さんが、様々な人とかかわるなかで、夫第一に考えていたのは本当に夫のためになることなのかという疑問を感じ始めたところで物語は終わる。作者は続編を書きたそうで、読んだ私は、この素敵な夫婦の今後もぜひ見守りたいという気になっている。

 

 

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小雪がちらついています

借りていた本一冊を、市民館に返却に行った。今年はこれで終わりにしようという気持ちで出かけたのだけれど、行く途中で気が変わった。市民館は29日から休館になり、来年4日からでなければ借りることはできない。考えてみれば暇を持て余しかねないと気づき、また3冊お借りしてきた。

 

正月が来るというのに3冊も借りるなんて、年末の忙しい家事や、遊びに来る家族などもいないのだろうかと呆れられただろうかと、チラと考える。

 

高校生になった孫が部活動や友人たちとの付き合いで多忙なため、息子一家は去年のお盆以来の帰省だというのに、ひと晩泊って嫁の実家に移動してしまう。次男も仕事の都合でおそらく帰ってくるのは三が日が過ぎてからだろうから、大晦日から暇になってしまいそうなのだ。

 

帰り道、どんよりした暗い雲からチラチラ白いものが舞っている。風も強くて寒い。けれども、西のほうは雲が切れていて、空が燃えるようなオレンジ色になっている。江戸時代の大火事の時の空はこんなだっただろうかと、ふと思ってしまうような激しい色だった。

 

待っている人がなかろうと、古くて狭い家だろうと、帰る場所のある幸せ。この寒空に、家のない人もいる。たとえ家があっても、その中で監禁され、十分な食事も暖房も与えられず、凍死などという理不尽な終わり方をした命もある。親やその周囲の大人の暴力で奪われたいたいけな命もあった。

 

今年もあと4日。こんなつらいニュースはもう終わりであってほしい。そして来る年が、少しでも明るいニュースの多い年であってほしいと願わずにいられない。

 

 

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あったかいって、それだけでシアワセ・・・。

ホットカーペットの上で幸せそうに眠るドリーム。

ひょっとしたら「持ってる」かも・・・と思ったんだけど

手元にあった福引券の期限が今日までだった。くじ運のない私は、どうせ電車賃のほうが高くつくだろうと思ったのだけれど、なにせ今年は町内のお祭りの福引で一等の一万円を当てたので、ひょっとすると今の私には幸運の神様が付いていてくれるかもしれないし、最後の日の今日わざわざ出かければ、残りものに福で、当たるかも・・・と欲を出して出かけた。ついでに銀行の用を足し、ちょっと買い物もしようと。

 

結果は、やっぱりお祭りの一等が奇跡だったのだと分かった。6枚福引券があって、1回目にいきなり緑色の玉が出たので、これは幸先が良い!と思ったのだが、それっきり。あとはすべて白玉だった。緑が100円の商品券で白は最下位の10円券で、合計150円なり。電車は往復で280円。10枚で1回ひける補助券が9枚あったので、後ろの方にお譲りした。案外それで良い賞が当たるかもしれないが、でもそれはその方の運。

 

帰りにいつも寄るカフェで一服して、150円分の商品券はサッサと使った。

 

 

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これも青森からのひとつ。友人手作りの「ハックルベリーのジャム」。

 

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紫の色がとてもきれい。

 

贈れること贈られることに感謝!

今夜はクリスマス・イブ。クリスマスと言えばいろいろな絵本や童話が浮かぶけれど、やはり真っ先にイメージするのは『マッチ売りの少女』だ。お話の当日は大晦日だったと思うが、たしか、マッチを擦った少女が見たのが、暖かで幸せそうなクリスマスの家庭のシーン。

 

子供たちが小さかったころ、クリスマスのプレゼントを渡すときにいつも言うことがあった。世界中にはこんなクリスマスプレゼントどころじゃない子たちがたくさんいること。普段は忘れてしまっているとしても、せめてクリスマスには、そういう子たちのことを考える日にしてねということだ。

 

今朝の東京(中日)新聞のコラムは、星新一さんの『ある夜の物語』というクリスマス・イブを扱った作品を引いて、「きらびやかな聖夜が苦手という人は少なくない。孤独を感じる人もいる。けれど、いつもより人に優しくなれて誰かのことを思いやることができる日だとすれば、その日はまんざら悪くない。」と結んでいる。同感だ。

 

望んだものと違ったとしても、プレゼントがもらえる子供たちは幸せだ。そしてまた、愛する人にプレゼントを贈ることのできる人も幸せだ。

 

去年はドイツのクリスマスマーケットでテロ事件が起きた。今年も、アメリカでクリスマスを狙ってテロを計画していた人物がいたようだ。優しい気持ちになれるはずの日に、恐ろしいことを起こそうとしてしまう人は、きっとひどく寂しい人だろう。

 

周囲の人たちが家族や友人とにぎやかに過ごすときほど、孤独な人は寂しさを募らせる。世界中の人に愛し愛される人がいて、ささやかでも贈り物をしあったり、一緒に温かいものを食べたりできれば、きっとテロなんて起きない・・・などと考えるのは、センチメンタルに過ぎるだろうか。

 

かの国の大統領も、某国の首相も、きっと豪華なプレゼントをやりとりすることだろう。してみると、やはり、たんに贈り贈られることだけの問題でもない?あの人たちも実は、寂しい人なのだろうか?

 

 

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この年になってもプレゼントが届く幸せに感謝。

 

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毎年届く青森の友人たちからの贈り物も。リンゴにお米に、こちらでは珍しい袋とうふや、大きなあぶらあげ。どちらも津軽では定番品。

ワークショップ「うたう図書館」に参加

豊橋スタンディング+(プラス)とじじばばの会が次に企画していることの参考になるのではないかと”言い出しっぺ”に誘われて、昨日今日と、お隣田原市の中央図書館開館15周年記念のイベントである「うたう図書館」に参加した。

 

ワークショップは今月の9、10、22日の3回あり、今日23日は発表本番だ。ただ、ワークショップは全会出席でなくても良いし、本番に飛び入り参加もできるという緩やかな内容だ。

 

とてもこのユニークな企画の全容は理解できないと思うが、いちおう、田原図書館の当イベント紹介ページ

www2.city.tahara.aichi.jp

 

図書館といえば「静かな場所」の代表みたいなところだが、今回のこの企画は、その図書館で歌ったり音楽を奏でたり大きな声で朗読したり、果ては炭坑節の替え歌をうたいながら盆踊りの振り付けで踊りながら館内を練り歩いてしまうというにぎやかなもの。

 

歌う曲も思い切りユニークだ。ワークショップの初めの段階で、講師の野村誠さんが中学生と一緒に作った、ひたすら本の題名を並べただけの創作曲「タイトルズ」とか、中学生たちの学校生活や勉強への不満を並べた「愚痴の歌」など。中学校の校歌はまともだなと思えば、なんとそれまで朗読していた本を頭にのせて歌う。中学生たちは、みんな何度もずり落ちそうになる本を直しながら歌った。なかなかこうして文字で伝えるのは難しい、じつに奇妙奇天烈で、自由で楽しい内容だった。

 

終盤は、トーンチャイムという楽器を全員が持って、単純だけれど美しいカノン演奏をして、そのあと「100本じめ」と称して、二階の通路にずらっと並んだ参加者が、手に持った本をサッカー場のウエーブの要領で端から順にパタン、パタン、パタン・・・と閉じていき、もう一巡りした後、全員で一斉にバタン!と閉じてすべての演目を終了した。

 

飛び入りでも参加できるほどだから、それほど難しいことをしたわけではないけれど、なんだか結構達成感がこみあげてきて感動してしまった。

 

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カノン演奏や「100本じめ」をした2階の通路。この写真は1回目か2回目のワークショップ時のものらしく人数が少ないが、今日はこの写真には収まらないほどの人が並んだので、壮観だったと思う。愛知大学の学生たちがビデオ撮影をしていたので、いずれ図書館のホームページなどに本番の様子の動画がアップされることと思う。

 

 

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舞台となった田原図書館がまた、とても素晴らしい施設だ。曲線を多用して明るいおしゃれな建物もいいが、箱モノばかりではなく人材もそろっているようで、本の一冊一冊が魅力的に配置されている。職員の方たちの館や本に対する愛情が隅々まで届いていることが感じられる、とても居心地の良い場所になっていて、うらやましいことこの上ない。この場所だからこそ、今日の一風変わったイベントも生きたように思う。

 

幼児から地域の施設の高齢者まで巻き込んだ、まさに老若男女の参加した、楽しいイベントだった。思っていたよりも、はるかに多くの刺激をいただいた。

 

 

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日本初のベストセラーグルメ小説の作者村井弦斎が活躍する『美食探偵』火坂雅志著

今年77冊目の読書。毎年、100冊には届きそうでなかなか届かない。

 

美味しいお料理が出てきそうな期待で手に取った本書だけれど、主人公の美食探偵村井弦斎は実在の人物で、しかもなんと我が豊橋出身の人だった。

 

村井氏が書いた『食道楽』という作品は、小説でありながら、物語の中に600種を超える四季折々の料理や食材が出てきて、しかも料理法も織り込まれているという本邦初のグルメ本。小説としても優れていたようで、明治時代、徳富蘆花の『不如帰』と並んでよく読まれたベストセラー作品だそうだ。

 

実際の村井氏が難事件を解決したかどうかは分からないが、自身の『食道楽』の印税で広い土地を入手し、当時まだ日本では手に入りにくかった西洋野菜なども栽培し、家畜も飼って、それらの食材で料理を楽しんだ。「小児には德育よりも、智育よりも、躰育よりも、食育が先き。躰育、德育の根元も食育にある」と言い、「食育」という考えをそのころから唱えた人だという。このような郷土出身の偉人を、浅学にして全く知らなかった。

 

火坂雅志さんによるこの『美食探偵』では、大磯周辺で起きる事件をその弦斎が見事な推理で解決していく様子を、連作短編形式で書いている。推理そのものを楽しむというより、舞台となる大磯という土地柄や、登場する明治政府の重鎮たちにまつわる話や、当時の人々の暮らしぶりや、美食探偵の村井が口にするハイカラな西洋料理の描写などが興味深いものになっている。

 

本作にも、英語の家庭教師であり親友でもあった英国人女性を殺され、その解決を村井に依頼する女性として第一話から登場する魅力的な尾崎多嘉子嬢は、実際に村井弦斎氏と結ばれた奥様だ。大隈重信の従兄弟の娘というこの小説の設定は、そのまま実際のことだったようで、この物語のどこまでが事実でどこからが火坂氏の創作なのか、などと考えながら読むのも面白い。

 

 

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